« ホリエモン逮捕というが・・・風説流布はマスコミの専売特許では? | トップページ | 談合は悪!地検は勧善懲悪の旗手たれ »

2006/01/30

判断に迷うモテモテ男、悪の定義とは?

MM20060126113843561M0  東京都東大和市の民家で、多数の女性と不自然な集団生活をしていた自称・元占い師の男が、集団生活への参加を断った20歳の女性を脅していた疑いが強まったとして、警視庁捜査1課と東大和署は26日未明、男を脅迫容疑で逮捕した。

(以上、http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060126it05.htmより抜粋)

逮捕前日の渋谷容疑者がTVのインタビューに答えていたが、その淡々とした自然体が妙に印象的で、さほど悪人にも見えず、また同居女性が皆美人と聞いて、不謹慎ながらチョット羨ましかった。

と、書けばウケルだろうが、実は羨ましいとは思わず、むしろ気の毒な感じがした。脅迫罪の構成要件は受けた側の恐怖感であり、客観的な指標があるわけではないから、被害届けがあれば警察は動かざるを得ないだろう。

具体的容疑事実は、〝「ここを出ていけば、殺されたり、事故にあったり、病気になったりする」などと脅した疑い。〟とか。単なる予言に過ぎず、直接危害を与えると脅しているわけではないので、ここが引っかかってしまうのですヨ。こうなると「事実」の評価つまり主観によって「事件」が成立してしまうので、「善意の予言」と「悪の脅し」の線引きが非常に難しい。

しかしそんなことは分かりきったことで、「反証性」の無い事を信じるか信じないかは本人の問題だろう。そうでなければ、罰を唱える宗教は全て脅迫だろうし、細木数子は即逮捕だ。で、普通宗教なんてものはその功徳の見返りを罰で脅してはお布施を求めるもので、要はその程度が何となく行き過ぎてるなと皆が思えば摘発され、旨くクリアして組織が大きくなれば宗教団体として認知せざるを得ないと言うのが現実だろう。

と、ここで件の容疑者の何が悪行なのだろうかと考えると、どうもよく分からなくなってしまう。同居女性から金品を巻き上げているかと言えば、土地家屋は彼女らの名義だとか。一夫多妻も一見羨ましい限りだがあの歳では私なら遠慮したいし、籍を出し入れしているから重婚ではなく違法ではない。報道で知る限りにおいては何も問題ないように思える。

あえて言えば、法的に重婚ではないが事実上重婚であるからケシカランと言えばケシカランが、金にモノを言わせて2号3号を囲っているオジサマより、囲われている容疑者の方が「心」が有って堂々と実力勝負(?)してそうだ。

容疑者は人の金品を巻き上げて、特に贅沢をしているようにも見えないしなあ。マインドコントロールというけれど、我が妻は私に「アンタみたいな人には私が一番、もうオジンなんだからよってくる女がいたら金目当てなの」といつも呪文をかけられ、私も洗脳されている。思わず、じゃ我が鬼嫁も逮捕されるかしらなどとぬか喜びしてしまったではないか。

あ、スミマセン、脱線しました。要するにこの事件、件の容疑者と同居女性達の共同生活が、一般的ではなく異質なだけで、誰にも直接的・物的な危害を加えていないので評価が難しいのだ。被害はもっぱら精神的でそれも予言に過ぎず、受けての評価次第だから、本来世間がそっとしておいてくれればタブン「変な集団」程度で当人達は幸せに暮していたのだろう。

その意味で、容疑者も同居女性達も気の毒な気がした。そして、はたして立件できるかと言う点で動かざるを得なかった警察も気の毒だし、実際に恐怖を感じた被害者も気の毒、さらには同居女性の家族も気の毒、みんな気の毒な事件だ。

せめて、容疑者がヤクザであったり金をしこたま集めて隠していたとか、あるいは被害者に直接危害を加えていたりしていたら話は簡単だったろうが、今のところケシカランだけなような気がするので、警察が振り上げた拳をちゃんと下ろせるか、そのままアラ・エサッサーとなるかは興味深いところではある。

そしてなんともはや、善と悪の線引きについて、我々自身に問いかける事件だと思う。

|

« ホリエモン逮捕というが・・・風説流布はマスコミの専売特許では? | トップページ | 談合は悪!地検は勧善懲悪の旗手たれ »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/101905/8415299

この記事へのトラックバック一覧です: 判断に迷うモテモテ男、悪の定義とは?:

» 一夫多妻的共同生活事件 [(有)ロジカル・コミュニケーションのブログ]
東大和市の一夫多妻的集団共同生活事件には驚いた。 恐喝容疑で逮捕前の映像が各ニュースで映し出されていた渋谷博仁容疑者の姿は、インパクトのある風貌ではあるが、決してハンサムではなく、カリスマ性も感じられる雰囲気がなかったからだ。 渋谷容疑者は、「妻(最初の)と離婚して、資格がなくても出来る仕事として占い師を始めた」とか「モテる呪文を唱えたら女性が集まってきた。ハゲ、デブのおっさんがモテるわけが無い」とか「催眠術ならいつかは解けると思った」などと報道陣に語っていて「女性が集まって暮らしているのが... [続きを読む]

受信: 2006/02/06 03:37

« ホリエモン逮捕というが・・・風説流布はマスコミの専売特許では? | トップページ | 談合は悪!地検は勧善懲悪の旗手たれ »