« 談合は悪!地検は勧善懲悪の旗手たれ | トップページ | 放置国家の談合容認論 »

2006/02/02

談合は摘発されただけ?

官製談合なんてその気になれば恣意的にいくらでもほっくりかえせると思うのは誤解であると考える人がいるようだが、あまりにも事実を知らなさ過ぎると言わざるを得ない。ひょっとしたら「官製」という言葉の定義にこだわっているのかもしれないが、発注側が談合を容認する限り「官製」の談合と私は認識する。

少なくとも談合が行われていないなどと思うのはとんでもない間違い、事実を調べれば分かるはずなのだが・・・。ある真実を探るとき、Aという条件ではBの結果となると仮定するとき、Aの条件でこの現象が例外なく起こるとすれば、仮定は限りなく真実となる。

例えば、万有引力の法則通りに、りんごは落ちる。正確に言えば、“今のところ例外なく”万有引力の法則通りに、りんごは落ちる。だからこの地球上の私達の生活においては、今のところ万有引力の法則は真実なのだ。

さて、これを「談合」に当てはめてみよう。インターネットによる一般競争入札を取り入れ、談合をシステムとして排除した横須賀市を見ると良い。他都市では予定価格の9割以上で入札している業者が、ここでは6~7割で入札している、特に人件費比率が高いコンサル業務では5割以下が普通だ。横須賀市だけ物価が安いと言うのだろうか。

システムとして談合排除を行っていないほとんどの他都市においても、何かの間違いで談合拒否業者が指名に入る場合がある。この場合も同じく値崩れが起こる。興味深いのはその後談合拒否業者が指名に入っていると分かると、ダンピングがおき、談合拒否業者は業者間で締め出される。やがてこの業者が指名競争入札から排除され官からも締め出されたらしいことが分かると、以後急に落札額が9割以上に復活するのだ。

このように落札額が、システムとして談合できない場合や談合しない業者が指名された入札では例外なく下がり、それ以外では上がるなら、予定価格の8割以上での落札は談合との仮定は限りなく真実にといえるだろう。そしてこれが今の日本の現実なのだ。ウソだと思う方は、皆さんが住んでいる自治体のホームページと横須賀市のそれで確かめられたい。もし皆さんの住む自治体で一般競争入札を行った例があれば、それだけが突出して横須賀市と同じような低価格となっていることに気が付くはずである。

今、表向きは横須賀市を真似て各自治体ではインターネット入札に切り替えているが、肝心の一般競争をほとんど取り入れず、指名若しくは条件設定による事実上の指名を行っている。談合排除はインターネット入札ではなく一般競争入札による効果なのだが、単語にしか反応しないニホンジンの心理をついた実に姑息なやり方と言えよう。談合を何とかして維持させたいのは、天下りを維持させたい官なのだ。

また、談合を拒否した業者の末路を良く調べて欲しい。ほぼ例外なく入札から排除され、官業双方から目を付けられ悲惨な状態のはずだ。談合で摘発されると指名停止3ヶ月とか長くても10ヶ月だが、談合をしないと永久指名停止なのだ。ただし指名停止という公的な「処分」ではなく、単に指名に入れてもらえないだけだから文句も言えない。実にムゴイ仕打ちがまっているのだ。これを官製談合と言わずして何と言うのだろうか。

談合は、一見業者が得をするように見えるが、実は談合自体に経費が掛かりあまり儲からない。例えば入札指名されるためには、天下りを受け入れなければならないが、この天下りの給料分の利益を出すほどには、仕事を取れるものでもないし、指名されても営業担当者は、談合する為に様々な駆け引きや接待をしなければならない。金と時間が掛かる上に、接待されるほうも疲れる。なんとも不毛な努力を強いられるのだ。

世の中で最初に談合した人は儲かったかもしれないが、システムとして定着してしまった現代では、天下りを存続させるためのシステムであり、実態として業者にとってあまりメリットがなく、ゆえに官製談合なのだ。

それでも、天下りや談合を拒否したりするなら、もっと過酷な仕打ちが官からも業界からも加えられる。せめてマスコミが味方をすれば救われるが、ちょっとつまみ食い的に扱っても、結局見殺しにするから、真面目に戦った者はバカを見るだけなのだ。

|

« 談合は悪!地検は勧善懲悪の旗手たれ | トップページ | 放置国家の談合容認論 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 談合は摘発されただけ?:

« 談合は悪!地検は勧善懲悪の旗手たれ | トップページ | 放置国家の談合容認論 »