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2006/06/07

村上氏逮捕のつづき

この事件、例によって検察の一方的リークに踊らされた民族ヒステリーだと思っていたが、聞いちゃったインサイダー?から辿っていくと結構小生と同じ論調が多いので驚いた。こういうのを世間ではへそ曲がりというのかもしれないが、良し悪しはともかく自分の頭で考える人もいるのだなあと、好意的に見ていただければ幸い。

で、本題。こういうことがインサイダーになるなら、リークした方は罰せられないし、それがウソでもホントでも良いから、ライバルを押さえる為には喋ったもん勝ちになる。このことは、特段に証券取引法167条を云々しなくても、逮捕理由から直ぐ分かる結論だろう。

だから、株の持ち合いみたいに会社同士で手を握り、お互い「そのうちTOBかけようと思う」などと言いふらしておけば、誰も手が出せなくなるナ。なに、ホントに買わなくたって構わない、気が変わったといえばすむことだし。万一大量株が動いたらTOB掛けて、乗っ取りを目論む相手を逮捕させれば良いから、ボンクラ経営者は楽になるかもしれない。

ここからは、小生の勝手な推測だが、村上氏はトウに日本に愛想をつかしているのではないだろうか。現行法を無理やり拡大解釈しても、その罪には限界点があるからと底を見切って、村上氏は不必要に検察の言い分を呑み、彼らのロジックで自らの非を認めちゃった。そうすると、以後の検察のシナリオでは彼を追い込もうにも、それ以上追い込めない。

このままいけば、村上氏は有罪だろう。何しろ本人が認めているのだから。しかし、これが判例として確定してしまうと、先に述べたように喋ったモン勝ちが保障されてしまう。

村上逮捕が社会秩序を維持するための一罰百戒なら、一罰で維持した秩序よりはるかに大きな混乱を招いてしまい、検察はこの矛盾に悩むことになるかもしれない。

そのころには、彼は海外で活躍し、日本の株式市場は彼が残した亡霊のごとき判例で身動き取れず益々閉鎖的になるのだろうか。ちなみに、昨日ある人物と飲んだ席で、小生が持っていることすら忘れていたゼネコン株の話になった。たまたま彼はその会社の内部に精通しており、もう決して株価が上がることは無いので一刻も早く売るべきだという。彼はそのゼネコンと同じ旧財閥グループの優良企業の社員で、そのゼネコンに役員として出向していて資金繰りの中心人物だったとか。会談の目的は全く別にあって、彼がそのゼネコンの中枢にいたなんて全くの想定外。だから、仕事の話はこれまでとして、2軒目で酒が進んだ中での雑談で分かったのだったけれど、これで私が株を売ればインサイダーなんだろうか?もし、量の過多で決まるならば、その基準はあるのだろうか、などと考えつつ、実は売るのもメンドクサイので放っておこう。

全く余談だが、実際こういう机の中の小銭のように忘れ去られた株券って結構あるのではないだろうか。いつのころか銀行で両替を拒否されてから、我が家には小銭が増え続け、ゴミでしかないお金がある。決して我が家は裕福ではないのに消費税導入以来の珍現象が継続しているのだ。

多分、程度の差こそあれ、どちらさんのお宅でも似たようなモンではないだろうか。こういう忘れられたお金や有価証券を日本中から集めたらいくらになるだろうかなどと、しょうも無いことを考えてしまった。

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コメント

コメントありがとうございます。ビンボー暇なしで更新もコメントもままならない拙ブログですが、見放されないよう、お答えします。

貴兄の言は正しいし、私も同感、理由は違法だからです。私の論点は違法行為の可否ではなく、取り締まり方です。つまり、万民に等しく法を適用し、明確な基準を持って取り締まるべきでしょう。思いついたように逮捕されるのでは、安心できません。

特に談合に関してはこれが酷く、インサイダーと決定的に違うのは、法を破る以上に守った方が過酷な処罰をされる点です。(主観ですがインサイダーは、構成要件が比較的難解ですが、談合は単純明快、そして確率統計論で犯行も簡単に立証できますが、めったに取り締まりはされません。)

あるコンサルタントの実例を紹介すれば、談合を拒否したが故に、指名に入れてもらえません。談合がばれたら数ヶ月間の指名停止ですが、こちらは永久停止です。さらに提案コンペで勝つと、今度は議会が中間作業報告書を提出させチェックし、契約外の要求や、契約解除せよと様々な圧力を掛けてきます。法的にも明らかに業者への名誉毀損、脅迫、業務妨害と思われます。

このコンサルタントはバカ正直に法を守ったが故に、行政や議員達からの過酷な圧力と制裁を受け、なぶり殺しされているのですが、市民を始め公器を自認するマスコミは冷淡です。

この国の正義とは「大衆が興味を持つ」ことが重要で、決してコンプライアンスではないと思った次第です。そのことを微力ながら問題提起したいと思います。

投稿: ベンダソン | 2006/06/21 10:42

・その会社の重要事業事項を知った上での有価証券の売買を禁じる
と言うのがインサイダー取引になります。

これは談合と同様で正当な競争原理が働かないために規定してある「ルール」です。

で、重要な事業事項とは
・TOB情報
・5%以上の株取引情報
・役員の選出情報
・新規事業計画、既存の事業計画
等でこれらを「一般リリース前」に知りえたら対象となります。

つまりは今回の件は「聞いちゃった」らNGです。

こちらは談合に嫌悪感があるようですが、自分はインサイダーも似たようなものだと思います。

如何でしょうか。

投稿: さんた | 2006/06/21 08:51

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» 「聞いちゃったら」だめです [ふぉーりん・あとにーの憂鬱]
「村上氏が残すもの」には、多くのコメントとTBを頂きありがとうございました。 ... [続きを読む]

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» 反省。ならびに村上ファンド事件のマスコミ報道にあきれる。 [21世紀生活研究所]
 昨日の拙エントリー「聞いちゃったインサイダー?」に関して47thさんから『「聞いちゃったら」だめです』というご指摘をいただきました。なるほど「聞いちゃったらだめ」なんですね。問題は「聞いちゃった」ことの中味というか具体性みたいなところなわけですね。反省(ぺこり)。  しかし、go2cさんも「ヤブヘビだった?」で触れられているように、検察側の露骨なリークが始まっているようだ。 LDに株買収を勧めたりすることや時間外取引を指南すること、あるいはフジや楽天に売却を画策したりすることそれ自体が違法な... [続きを読む]

受信: 2006/06/07 14:30

» −続、村上容疑者に思う− [憂国、喝!]
逮捕から数日が過ぎ、色々な情報が入るにつれ、怒りも増幅してきます。米国は、インサイダー取引で捕まると、実刑20年以下、罰金500万ドル以下だそうです。しかし日本では、懲役3年以下、罰金300万以下だそうです。これではあまりにも軽すぎますね。これでしたら、....... [続きを読む]

受信: 2006/06/08 19:25

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