真実の見方(3)
さて、続きです。
■感想を述べるだけの報道ならプロバガンダだ
一連の耐震偽装問題では、「コストダウンが招いた厄災」批判の根拠であるのに、「総事業費」に占める「具体的コストダウンの数値」が報道されていないことの奇妙さを前エントリーで書いたが、もし、どなたか、具体的コストダウンを数値化している記事をご存知ならば教えて欲しい。
この国の報道で、非常に不可解なのは、耐震偽装に関らず、報道される数々の論評に具体的論拠が示されることが少ないことだ。マスコミを代弁者として、人々が何かに対して怒っているらしいことは分かるが、では何にかとなると案外分からなかったりする。
耐震偽装問題の他にもごまんとある。
少し古いが例えば、真実の見分け方(1)で書いた亀田興毅八百長疑惑などもその例だ、マスコミはこぞって八百長疑惑を書くが、ではどういう八百長をしたのか、その根拠はとなると曖昧だ。八百長があるとすれば①審判買収・脅迫、②対戦相手買収・脅迫、③薬物投入くらいだろうが、具体的に疑惑の対象を適示せず、あの試合は怪しい、と言ったレベルだ。そんな感想を述べるだけの報道ならオレにも書けるぞと、言いたい。第一これではプロバガンダではないか。
■真実を確かめようが無い「無視」
これでは真実を、角度を変えて確かめようにも、何がその対象か分からないので、確かめようが無い。ところが、もっと確かめようが無いのが、「無視」だ。
特に有名な事件の当事者がマスコミから無視されることは、散々人々に注目させながら舞台から引き摺り下ろす訳だから、注目されたことに対する弁明の機会を奪われてしまう。
■言論による言論封殺
これは、正に言論自らが言論を封殺する異常事態だ。
日本を勝つ見込みの無い戦争に駆り立てたのは、日本のジャーナリズムだと言う人がいるが、敗戦から60年後の日本でこういう現象つまり藤田社長の告発無視を見ると、さもありなんと思う。
元々不可解な日本人だが、戦前の特高のような言論弾圧があるわけでもないのに、一斉に同じようなニュースを流すとは不可解。普段は社会正義のためにはプライバシーもへったくれも無いワイドショーTVまでもがダンマリとは、あのゴキブリのような根性はどこに行ったのだろう。
現下の日本を見る限り、言論統制があるとも、またそのようなことが起こり得る社会体制があるとも到底思えないが、マスコミによる藤田社長の告発無視を見る限り、報道に対して何らかの強大な力が働いていると思わざるを得ない。
■本当に怖いのは・・・
それが、政府、官僚、暴力団、宗教はたまた外国の力なのか、偶然に対する思い込みなのか、サッパリ分からないが、言論が言論を封殺している“事実”には変わりなく、こんな言論ならば、人心を操り金儲けしているに過ぎないから、クソの役にも立たない。
役にたたないだけならまだしも、いつしか平気で溺れる犬に石を投げるようになってしまった。・・・その先がコワイ・・・
(以下、女王の教室・天海祐希風に。・・・少しカルイがお許しを)
よーく考えなさーい。藤田社長が逮捕され裁かれた罪をねー。資本金を大きく見せたんですって。確かにいけないことよねー。あなた達分かるー、この意味。いつだってアナタ達の事、逮捕できるのよー。
!!!目覚めなさい、迷える子羊たち!!!
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コメント
目覚めなさいとか言ってる池沼マジきもいね
きんも〜
投稿: 彩花 | 2006/10/31 21:18
スパイラルドラゴン様、コメント、ありがとうございます。
別のエントリーにも書きましたが、守れない法を創り、目こぼし運用する日本の法制度は、官憲の気分次第で誰でも逮捕できます。現に、建設業界は誰もが、何時談合で逮捕されるか分らない状態です。
この国で、全く罪を犯さずに暮らしている人はまずいないでしょう。しかし全く問題無い行動でも、逮捕される可能性は充分あります。私は、つい半年前にあわやの体験をしました。
投稿: イザヨ・ベンダソン | 2006/10/31 00:20
>いつだってアナタ達の事、逮捕できるのよー。
正にその通りだと思います。
ちなみに、私が知っている「いやがらせ逮捕」の一例を紹介すると、ライブドアの上場詐欺の手口をいち早く暴いた「ホリエモンの錬金術」の管理人である山根治さんに対する、脱税容疑による逮捕の件です。
投稿: スパイラルドラゴン | 2006/10/30 23:15