馬渕ブログで証明された陰謀説?
馬淵議員のブログでの発言にはガッカリした。言うに言われぬ事情があろうとは思うが、だったら、何も言わなければ良い。少なくとも自己矛盾の論理をとうとうと述べる必要があったのだろうか。この記事から受ける脱力感はタマラン。フフン、だけど諦めないぞ!
■今日の結論
去年ヒューザー航空の飛行機事故があって今年もアパ航空の事故があった。そしてそれを10ヶ月前から藤田東吾が予言していたとすれば、天地ひっくり返る大騒ぎのはず。ヒューザー航空と同じようにアパ航空も国会証人喚問され、今度は監督官庁にもメスが入るはず。そうならないなら何らかの陰謀と闇があると考えるべきだろう。これだけの大事件が予言通り起こってもマスコミが報道しないのはその証だ。
■馬渕ブログの怪
馬淵議員の意見はこちら。
先ず、2006/10/20
http://www.election.ne.jp/10679/archives/0004231.html
ここでは、藤田東吾のアパ告発を取り上げ、自身も6月に国会で取り上げたとも書いている。そして、耐震偽装問題に対して、「その意味で、相変わらずの国交省の態度には疑問を呈さざるを得ない。住民の皆さんの嘆きが、浮かんでくる。まだまだ、本当の意味での救済も解決も進んでいない。私は、最後までこの問題はやりぬく。」との決意で結んでいる。
次に、2007.01.25
http://www.election.ne.jp/10679/archives/0005074.html
ここでは、「そして、私が指摘してからまもなく8ヶ月になろうとしている。ようやく、京都市が判断したから国交省も発表した、とのこと。これって、あまりに国民感覚からずれてはいまいか!?。」とさえ指摘している。
そして、「アパグループについても、記者会見を見て驚いた。私が6月7日の質問を行おうとしたときに、突然、元谷会長から呼び出され6月3日にアパ本社へ向かった。1時間半にわたって語る元谷会長の言葉ははっきり覚えている。会見との食い違いは何なんだろう。またしても、国会で詰めていかねばなるまい。」と結んでいる。
フムフム、さすが馬淵議員だ期待持てそう、と思ったものだ。だが2007.02.08の記事でこの期待は見事ぶち壊された。全文引用する。
http://www.election.ne.jp/10679/archives/0005255.html
<引用開始>
「新たな事実」の報道
アパ物件における耐震偽装の問題で、なぜマスコミが取り上げないのか?、何か圧力でもあるのか?、などの指摘が再三あるようだがこれはかなりうがった見方と言えるし、何か陰謀論のようなものに煽(あお)られすぎ。
民主党のHPから耐震偽装告発サイトがなくなったことまでも「圧力があったのか」、「なにか隠そうとしてる」などと結び付けるに至っては失礼ながら笑ってしまった。
党HPのサイトがなくなったのは、管理者との契約が終了したためだ。他に管理するものがいなくなったので閉じたと聞いている。管理者だった人はよく知っているが、仕事が立て込んでいる状況も聞いてたので契約満了で党HPを離れられたのだなと思っていた。まったく違和感なかったのだが、何でも結びつけるものだなぁ...と感心。
また、報道機関を擁護をするつもりはないが、普通に考えてアパ問題は報道の立場で取り上げるといっても、限界があるのではないかというのが正直な感想だ。あくまでマスコミは、「報道」という立場で「新たな事実」について取り上げることができる。そしてそれは憶測や陰謀説に基づく推論などではない。もちろん、媒体は様々なので「この雑誌には書いてるじゃないか!」などの反論は容易に想定できるが、新聞やテレビなどの即時性の高いメディアは、新たな事実を中心に伝えようとするのは当然と言えば当然。
アパグループに関する耐震偽装問題は、昨年の6月1日に朝日新聞が報道した。そして、そのことから6月7日、国土交通委員会の一般質疑で事態について私が質した。そこまでが、その段階での事実である。国会での議論は国民全員がその議事録やビデオライブラリなどで閲覧可能となっている。議事録は100年間保存される。これでも、「問題が公にされていない」と言われたら、返す言葉がない。
その後、元イーホームズ社長の藤田さんがメディアに向けて発信され、その「告発」が無視されているとの話が喧伝されているが、それもどうか。別にメディアは無視したのではなく、藤田さんの発信に新たな事実が含まれていると判断しなかったからに他ならないのではないか。事実、私は国会に出入りする記者さんたち全員が、取り上げようがないですよネ、とこぼしているのを見ている。
そして、京都のホテルである。この件は、新たな事実の発覚であった。だから報道されたのである。そして、現段階での「新たな事実」について国政が携わるべきことについては、国会で質していこうと思っている。それ以上でも、それ以下でもないのである。
陰謀論によって煽られるのは、恐い。
<引用終わり>
耐震偽装をマスコミが取り上げるか否かと、馬淵議員が国会で質するかどうかとは、関係が無く、且つ馬淵議員は国会で取り上げると言いつづけているから、一連の彼のブログ記事は、この2点だけを見れば矛盾してはいない。
だが、事件の経緯を知っている者なら当然に疑問に思うであろうマスコミの冷淡さを馬淵議員が擁護する姿は、国会で取り上げると言う姿勢に疑問を抱かせるものだ。
では、経緯を知っているなら当然に思う疑問とは何か、確かに陰謀説というのは、単語としては荒唐無稽の印象をあたえるものだ、もしそんなに強力な力が働く陰謀なら、この事を取り上げている有名ブログに何らかの圧力があるだろうし、拙ブログにも多少の圧力があるだろうからだ。
ある日突然に私が微罪逮捕され、このブログが閉鎖されたなら陰謀説の証明にはなるだろうが、そうは考え難い。だから陰謀云々は荒唐無稽としても、マスコミがヒューザーの偽装を取り上げ、アパの偽装を取り上げないのはオカシイ。それが当然に思う疑問なのだ。
■予言的中の大事件を報道しない怪
考えてもらいたい、「新たな事実が無いから」報道しないとはどういうことだろうか、アパの偽装は新たな事実である事は自身が言っているではないか。別にアパだけをことさら問題視しろといっているのではない。去年北海道で飛行機事故があって、今年九州で飛行機事故があったら、ああそれは去年一回報道したからイイヤってなるか?前者と後者でマスコミは報道に差をつけるか?そんなバカなことあるまい。
ましてそれを藤田東吾が10ヶ月前から予言していたとなれば、天と地がひっくり返る大騒ぎになるはずだ。痛ましい事故や殺人事件は毎日のように起こるが、だからと言って報道しないか、交通事故でさえ報道しているぞ。例えば飲酒運転事故、つい先日も報道されていた、それも全チャンネルのTVでだ。
■殺人事件に置き換えると
もっと言おうか、耐震偽装事件を殺人事件、偽装件数を殺人の数に置き換えてみよう。
・ H社事件(O容疑者)=6人(棟)殺人。実行犯はA建築士
・ A社事件(M容疑者)=今のところ4人(棟)殺人の疑いが判明、但し容疑は多数。実行犯はM建築士容疑者、容疑件数はA建築士の比ではないが容疑事実を否定。
H社事件は、連日TV新聞等のマスコミで取り上げられ、国会では関係者の証人喚問が行われた。一方A社事件はH社事件の最中から、疑惑が指摘されており、疑惑を指摘した藤田社長は告発直後に別件逮捕。その後、6月に国会で質疑されたもののそのままなので、藤田社長はA社の埼玉と千葉における殺人疑惑を再度公表したところ、A社から告訴検討の圧力を受けた。しかし先月新たに別の殺人が京都で発覚、その後千葉・埼玉の容疑もほぼ固まった。しかし、A社事件はこの4人の殺害が発覚した事のみ報道されたが、その後メジャーなメディアは一切取り扱わず一部の週刊誌が取り上げたのみである。と、こうなる。
そうなれば、当然に、何故H者事件では国会の証人喚問まで行ったのに、遥かに規模が大きく、しかも1年近く前から疑惑を指摘されて来たA社事件が事実と分ったのに報道されないのか、しかも唯一の告発者が逮捕され、検証する資格を剥奪されたのだ。裏に何か強大な力が働いたと考えざるを得ない。と思うのがフツーだろう。違うか?
■いったい何を国会で質問する?
それに対し、新しい事実が無いから報道されないのは当然だ? A社の関係者がいうならまだしも、H社事件では大張り切りで国会質問した馬淵議員が言うのだ、しかも彼はA社事件を国会で質疑すると言う。
へえ、何を質問するのだろうか。質問したら、それで終わりと言うのだろうか。少なくとも、彼の論法ではそうなる。何しろ昨年6月にアパの耐震偽装を国会質問(第164国会 国土交通委員会第25号 平成十八年六月七日(水曜日)午前九時四分開議での、民主党の馬淵委員が行った一般質疑)したが、その後も藤田社長が告発しているのは新しい事実がないから報道されなくて当然と言うのだから。
■質問してオワリなら迷宮入りの手助け
だったら、そんな国会質問するなよ。6月に国会質問して半年後に各自治体が偽装を発見した?半年もかかる作業か?藤田指摘から数えれば10ヶ月だ。この間藤田東吾が騒ぎつづけたからではないか。馬淵議員の国会質問だけならそのまま迷宮入りだったはず。
■藤田東吾が騒ぎ続けたことで明らかになった事実
なにしろ、アパは偽装指摘後わずか4日で改善計画書を出しているのだ。或いはそのチェックには学識経験者が2週間で検証するという。藤田東吾の疑惑指摘から偽装発覚までは10ヶ月だ。国交省や自治体が半年から10ヶ月かかる作業をアパは4日でこなし、学識経験者は2週間でチェックできるというのだろうか。
なのに、この間藤田東吾が騒ぎつづけた事を新たな事実が無いから報道されなくて当然と本気で言っているなら、国会議員どころか常人としての資質を疑う。
■馬渕議員はマヌケではない、そこから生まれる新たな疑惑
だが、馬淵議員の普段の言動は、そんなマヌケには到底思えない。そう考えると、さらに新たな疑問が生まれる。では何故彼は「陰謀」といういかにも3文小説っぽい言い方で、「圧力」を否定したのか。彼自身がブログに「国会質疑の前に呼び出され、名前も名乗らぬ男に恫喝された」事などが過去書かれていた。
それこそ3文小説っぽいが、では彼はウソつきか?名を名乗らぬ男が彼の国会質疑を知っていて呼び出した事が本当ならば、一連の耐震偽装に誰しも感じる陰謀説もリアリティが増す。陰謀説にリアリティが増す発言も否定する発言も共に馬渕議員からもたらされたものだ。そして、彼はマヌケや嘘つきには見えない。
■否定から見えてくる事実
とすると、見えてくる答えは、馬渕議員に圧力が加わったということになる。圧力も無いのに、自分自身が圧力をほのめかしておいて、それを否定するとすれば大変な論理矛盾だからだ。この「圧力」を陰謀説といういかにも胡散臭い言い方に置き換えて否定すること自体が、口の周りを緑色にした白熊が、オイラ青汁飲んでないよと言うようなものだ。
このように馬渕議員になにか強大な圧力が加わったならば、今度は彼の身が危ないか、国会でろくな質問をしない(出来ない)で、事を収束に向かわせるだろう事は当然に予想される。だから今回のブログ記事は正にそのための伏線、言い訳に見えてしまうのだ。
■反論不要の疑惑~言ったことを実行すれば良いだけ
これをして、なんと荒唐無稽な一笑に付すならば、笑うだけでは疑惑も晴れないし、ただの強がりにしか見えない。だからといって別にここで私が書いた疑惑にいちいち反論する必要も無い。
ただ国会議員として自分自身一貫して今も耐震偽装について国会で質すると言っているのだから、その通りに
アパの件についてヒューザーと同じように追求してくれれば良い。
別に、アパを目の敵にする必要も無い。ヒューザーより遥かに大きな偽装の可能性があるのだから、少なくともヒューザーと同じがそれ以上の扱いがあって当然。
■事件が拡大し扱いが小さくなるなら、それを陰謀と言う
しかも、ヒューザーの時あれほどの騒ぎで国会証人喚問までしておきながら、さらに大きな事件が発覚しているのだから、問題は解決どころか拡大していることになる。だからヒューザー以上にもっと大きく取り上げるべき事は明らか。事件が拡大し扱いが小さくなるなら、それを陰謀と言う。
決して、馬渕議員を責めるのではなく、彼の国会質疑と国会の対応を見極めて行きたい。そこで陰謀説の真偽がハッキリするだろう。全く同じ犯罪が行われ、しかも拡大しているのに、2度目は原因追究もお咎めも無しとするなら、そしてそれを唯一告発し続けた者(=藤田東吾)が罰せられ闇に葬られるなら、これこそ恐ろしい3文小説といえよう。
『藤田東吾を国会へ贈るかい??』に参加する http://groups.yahoo.co.jp/group/togotodiet/
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コメント
ダンカイ23様、コメント、有難うございます。
>建築許可申請であったなら、当然国も結果責任を問われるので、・・・
おっしゃるとおりですね。それにしても不思議なのは、では確認申請だから責任が問われないとしたら、何故確認検査機関の責任が問われたかです。
という事は、確認だから責任を問われないのではなく、勝手な理屈で責任を回避してるに過ぎず、それをノホホンと見ている国民がいかにバカかと言えましょう。
投稿: ベンダソン | 2007/02/19 11:59
耐震偽装等の問題も煎じ詰めれば空しいことだ。
仮にある問題物件の耐震耐力が70%以下となっていてもそれが、仮に30棟見つかっていたとしても、耐震についていえば1989年の法改正以前に建てられた耐震耐力50%以下の建物が何千・何万棟とある。そしてそれら建物は、現実的に今の法基準にまで補強することは、理論的にも、経済的にも、感情的にも不可能なくらい難しい。
建築に関して、他の先進国の様に国も結果責任の一端を担う「建築許可申請」ではなく、戦後、国は結果責任を取らなくても良い「建築確認申請」で済ませてきたツケが回ってきたのだろう。
建築許可申請であったなら、当然国も結果責任を問われるので、これまでのような数々の無責任体質の発生はかなり押せることができたのではないかと思う。
投稿: ダンカイ23 | 2007/02/19 11:11
技術的、専門的な問題のうち、必要なものは、学会や業界にまかせておかないで、政治で解決しなくてはならないと思います。
それを担う政治家が足りないと思います。
藤田東吾氏「のような人物」を政治家に!というキャンペーンの必要性を痛感します。
まず、藤田さんは最初の候補になると思いますが、他の人材も発掘しなければいけないと思っています。
あわせて、自分自身がやれることや、やるべきことも考えなくてはいけないと思います。
人材に期待し応援するということが、任せきりにして自分では何もしないということになっていてはダメなのだと感じております。
投稿: gskay | 2007/02/14 16:20
gskay様、
いや、それを言っちゃあオシマイです。
過去ログ見てもお分かりのように馬渕議員始め国会議員には元々私も期待してません。
もっとも正直に告白すると、私自信当初藤田東吾氏の発言を私も理解できず、自己弁護と受け取っていました。
今にしてみれば、藤田東吾氏はスゴイ指摘をしていたんだとやっと気付いた次第。やはり彼のような人物が国会議員になるべきですね。
投稿: ベンダソン | 2007/02/14 13:36
わたしは、少し異なる見方をしてます。
冷静に見ているわけではありません。
もともと、希望も期待も持っていなかったというだけのことです。
投稿: gskay | 2007/02/14 03:03
疑問詞様、コメント有難うございます。
まったくです。
開いた口が塞がりませんね。
こういう子供だましには、子供でも騙されませんよね。
投稿: ベンダソン | 2007/02/13 17:22
いやまさに。
実に全くオカシイ。
われわれ一般人はコドモである。
コドモの目を持っている。
王様(議員)が裸なのは一目瞭然である。
担当する人がやめちゃったから、サイトを閉鎖した?
馬鹿も休み休み言えとはこのことだ。
にもかかわらず、馬鹿を言わざるをえなかった。
では、まぶちが個人的にスキャンダルを握られていたか?
その可能性は薄い。
もしそうであれば、呼びつけられた話とかは一切出さないはずである。
単に黙る。それが自然だ。
また、党のHPから耐震偽装問題のページが削除されるわけもない。
耐震偽装問題のページの削除、、、未だ関心が薄れていない時期に早々と、、、
手弁当でやっていた担当者がやめたから、党としてもやめた、、、。
われわれ一般人はコドモである。
コドモの目を持っている。
そんな腐った言い訳を信じるほどあほなオトナではない。
投稿: 疑問詞 | 2007/02/13 16:27