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2007/03/26

緊急時の行動計画/3分後から総理直接指揮ってホンマかいな?じゃ何故2時間も?

Osk200703260114 災害は忘れた頃やってくると言うが、ホントそうだ。というか、中越地震を忘れかけた頃を狙ってやってきた能登沖地震という気がする。先ずは被災者の方々の安否が気になるところだ。お見舞い申し上げます。

ところで、阪神淡路大震災の時だったが、ミネラルウォーターをキャリアいっぱいに積んで、ヒイヒイいいながら被災地に届けた後、のどがカラカラなことに気付いたが、今更その水下さいとも言えず、付近には当たり前だが自動販売機もコンビニも無く死ぬ思いをした。後で地図上を計ったら27キロ歩いていた。ボランティアする方は自分の身も考えた方が良いと思った次第。(←管理人がタダのアホなのかもしれないが)、それはさておき・・・・、

■流れなかった情報

今回の震災で気になったのは、当初、情報がほとんど流れてこなかったことだ。知ったのは日曜の朝。日曜とて寝過ごしてのんびり昼に近い朝メシを食おうとしたらTVから地震のニュースが流れたが、既に2時間経ってるのに肝心の映像がサッパリ。

地元TV局内の映像が流されたが、さほどの緊迫感もなく何となく局の方たちはドン臭い(失礼!)印象だった。その時点では家屋の倒壊1軒で死者が1名ある模様との報道。それほどでもないのかなと思ったりもしたが、震度6強という。ウゲっ、大地震じゃないか。

■首相到着2時間後

非常に不謹慎な話と思われるだろうが、石川県と聞いて、直ぐにアパを思い出した。金沢ではたいした震度ではなかったのだろうが、気になったのは私だけだろうか。そして、首相が官邸にいなくて私邸にいたと言うのも、初めて知った。何でも、官邸に駆けつけるまで2時間かかったとか。これはチト減点だな~、とも思った。

やっぱり、首相たるもの常に官邸に住むべきじゃないだろうか。これは危機管理の原点だと思う。ところで危機管理といえば、官民問わず日本は非常に甘いと思う。脇が甘い私に言われたくない、との声が聞こえてきそうだが、あえて言おう。

■危機管理

とにかく、不測の事態に備えようと言う事は民間事業でも公共事業でも余り感心が無く、そんな危機管理を幾多言っても、ほとんど聞く耳を待たないのが日本社会の実情だ。ただ、そうは言っても、危機管理に対しては、阪神淡路大震災以降感心が高まったのは事実なので、要はその割にはと言うことだ。

では、どのように高まったかと言うと、けっこう危機管理という言葉が聴かれるようになり、それらしいマニュアルなども作られるようになってきた。分り易いところでは、技術士制度における総合技術管理部門の創設だろう。これはもっぱらリスクマネジメントや品質管理を主眼に置いた技術評価だからだ。

■リスクマネジメント

日本技術士会が出している「総合技術管理部門の技術体系」には実に分り易くリスクマネジメントを解説してあるので、興味のある向きは一読をお勧めする。但し、この本、リスクマネジメント自体をやたらとアカデミックに分析整理しすぎたきらいがあり、回りくどくなっているのがチョイとメンドクサイかもしれない。

ケイカラーメンは旨いと言えば住むところを、熊本発祥のこのラーメンは・・・と、その原点から東京に進出した経緯、製法や成分の特徴などを延々と聞かされるようなもので、最後は、何が問題で論点かがわかり難くなってしまうのだ。いかにチョイとさわりをご紹介しよう。

例えば、リスクマネジメントを例にとると、リスクに対する①対応方策、②特定、③アセスメント、④対策のステップが示され、ココに言うリスク対策としては、保有、削減、回避、移転の4分類になるとして、次のように定義付けている。

     リスク保有

特定リスクから生じる損失負担及び利益の受容のこと。認知されないリスクの受容も含み、度合いはさまざま。全てのリスクに万全の対策は不可能なので、リスクアセスメントの結果、そのリスクの保有もあり得る。

     リスク削減

一般に言う、リスク対策のこと。リスクの発生確率や結果を削減する行為。多重チェックやマニュアル作成などがこれ。

     リスク回避

新たな事業や行動開始時における対策のこと。リスクレベルが高く、改善策が無い場合、新規参入を回避する場合がある。

     リスク移転

被害規模が大きいが確率が小さいリスクが、対策に金が掛かりすぎるとき、保険をかけてリスクの移転を図ること。

ほほう、アカデミックだなあと思われたかも知れないが、例示するとコンナ感じだ。

①リスク保有とは、相手のこと100パーセント分っているわけではないがプロポーズするという場合のこと。アノ美しくも優しい彼女が鬼嫁になるなんて、結婚に保有されたリスクです。まあ、コレは私の経験則なんだが(涙)、全てがそうなるとは限らないからリスクというもの、参考にはしないように。

②リスク削減とは、結婚相手のことを興信所に頼んで調べるという場合のこと。学歴詐称や近所の評判などを事前に知り結婚失敗をある程度防止できる(タブン?)。

     リスク回避とは、物凄い美人で気もあるが、金がかかる女なので、とてもメンドウみきれないから諦めるという場合だ。

④リスク移転とは、浮気がバレた時のために、カミさんにプレゼントを用意するのがコレ。というのは冗談です、本気にしないように。

と、まあコンナ風に考えればたいした事を言っているわけではない。参考になっただろうか?何、ならない。という事はさておき先行こう。震災の話だ。

■防災基本計画

震災を含め災害を例に取れば、その対策にわが国では、昭和38年に防災基本計画が策定された。コレが阪神淡路大震災後、平成7年に前面修正された。防災基本計画は、我が国の災害対策の根幹をなすものであり、災害対策基本法第34条に基づき中央防災会議が作成する防災分野の最上位計画と位置づけられている。

その内容は防災体制の確立、防災事業の促進、災害復興の迅速適切化、防災に関する科学技術及び研究の振興、防災業務計画及び地域防災計画において重点をおくべき事項について、基本的な方針を示している。

防災業務計画

そして、この計画に基づき、指定行政機関及び指定公共機関は防災業務計画を、地方公共団体は地域防災計画を作成することとなっている。

さて、コレを見たことある人、手を上げてと言ったら、タブン誰も知らないのでは無いだろうか。こちらをご覧いただきたい。

http://www.mlit.go.jp/bosai/disaster/gyoumukeikaku/hyoushi1.htm

後にも述べるがコレは国土交通省の例、物凄い量の文章だ。※

(※筆者注:↑上2行は記事アップ後、3/27AMに修正したもの。当初記事では防災基本計画のURLを間違って載せていた。コレでは役に立つも立たないもない、ここではサブタイトルの防災業務計画を述べているので、訂正した。)

コレではイザというとき役に立たない事は目に見えている。そこで各省庁や、役所では何となく緊急時の対応マニュアルみたいなものが出来てはいるが、ほとんどは経験則のようなもの、上位計画である防災基本計画に即しているとは言いがたいだろう。だろうというのは実態が分らないので推測だからだ。

■ひんぱんな組織改変は防災の仇

何故出来ないかといえば、一つには役所の組織変更がある。ある大都市でエマージェンシイマニュアル策定を提案したところ、頻繁に組織改憲があるので、創っても実態に合わないといわれ、ああなるほどと思ったものだ。

■初のエマージェンシイマニュアル?

それはさておき、最上位の防災基本計画が役に立たないでは困る・・・からか、平成7年の大改定を受けて、当時の建設省関東地方整備局では、防災業務計画を見直し、この時震災対策編だけを取り出し、緊急時の行動マニュアルを別冊で造った。

なにしろ、関東地方建設局の防災業務計画は厚さ5センチくらいの分厚いものだったので、誰の目にもイザという時はおろか、一体誰がこんなものに目を通すだろうかという代物だったので、この作業を受けたコンサルが提案して創った。恐らく日本で初のエマージェンシイマニュアルでは無いだろうか。

■米軍エマージェンシイマニュアル

説明し出すと長くなるので割愛するが、参考にしたのは、米軍のエマージェンシイマニュアルの考え方だ。それは緊急時にあれこれ考え判断させないというもの。イエスかノーかで判断させ、具体的な行動の指示をあらかじめ決めておくというものだった。

■特命して蓄積すべきノウハウ

前例が無い中で策定したものなので完璧ではないが、少なくとも分厚い防災業務計画よりははるかに役立つであろう事は明らかだ。その後の改定では、入札においてダンピング合戦となりどうなったか分らないが、こういう、ノウハウの蓄積が求められるものこそ特命随意契約で発注すべきだろう。実に残念だ。

■個人の資質とノウハウによる危機管理が生きるのは局地災害

実際、役所の対応は個人の資質とノウハウによって行われているのでは無いだろうか。マニュアルが無くとも機能すると言えば聞こえが良い。だが、今のところ日本は国土全体が危機に晒される事が無いので、何とかなっているが、ミサイルが霞ヶ関に飛んできたり、東京直下型地震が起きたらどうなるだろう。

■国家機能のマヒ?

たちまち、国家機能はマヒし、そう簡単には指揮系統が確立しないように思う。何しろ、首相が官邸に到着するのに2時間も掛かっているのだから。別に2時間かかっても1日かかっても、指揮系統が確立していれば良い。今回、地震発生から3分後には首相自ら直接指示し、マニュアル通り対応できたとしているがホントだろうか。

■官邸発表を鵜呑みにするな

指揮系統が確立していれば首相到着に2時間も掛かるはずもないし、マニュアル通りに行動し、それが機能していて2時間というなら、問題だ。何故マスコミは誰も突っ込まないのだろうか。官邸発表を鵜呑みにしないで、少しは考えろよ、だ。

アエフォースワンすら無い日本だ、局地的災害でこうだから、首都直下型や国土全体の危機となったら、ドタバタは想像に難くない。

■問題のプライオリティ

よく知事公舎や官邸の経費が問題にされるが、論点のプライオリティがずっこけている。エアフォースワンを日航からレンタルでも、少々豪華でも機能する限りかまわない。或るいは、首相公用車がセルシオでもプレジデントでもかまわないから防弾装甲し、パンクレスタイヤを履いてゼロヨン13秒台で走って欲しいものだ。ちなみに、ベンツS600ツインターボは、装甲なしとはいえ12秒台だ。

リスクマネジメントをアカデミックに話すのも良いが、現実の分り易いレベルで余りにも日本の危機管理はお寒い。どうもケ・セラ・セラ/明日は明日があるさという考え方が日本には定着しているみたいだ。だが、その割にはニホンジン、ラテン系はもとより欧米人ほど明るくないのは何故?

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