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2007/03/15

個人情報流出事件と耐震偽装は同じ匂い?(2)

2007031300000000maipsociview000 掲題について、引き続き考えたい。個人情報流出事件と耐震偽装、一見何の脈絡もない全く無関係の事件に見える。実際そのとおりだ。だが両者には、国民の身近に起こった事件であり、何時自分がその被害者になるかも知れない点が共通している。にも関らず国民はさして関心を示さない点も。

<引用開始>

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070313-00000000-maip-soci

大日本印刷 個人情報864万人分流出 過去最多の件数

印刷最大手の大日本印刷(東京都新宿区)は12日、同社にダイレクトメール(DM)の作成を委託していたカード会社や保険会社など43社の個人情報計約864万人分が流出したと発表した。個人情報保護法が施行された05年4月以降の流出数としては最多で、流出元が多業種にわたるのも異例。一部が詐欺事件に悪用されたとの情報もあり、経済産業省は、行政処分の検討を始めた。
 同社によると、DMを下請けさせていたシステム開発会社「ロジックス」(練馬区)の元社員、横山博文容疑者(45)=窃盗容疑で既に逮捕=が、01年5月から06年にかけて、大日本印刷電算処理室から、大量の個人情報を持ち出していた。
 43社は、カード、保険、スーパー、飲料、自動車、プロバイダー会社などで、それぞれが、住所や名前、生年月日などの情報を盗まれた。
 うち「日本信販」(現UFJニコス、千代田区)▽「ディーシーカード」(渋谷区)▽「弥生」(港区)の3社は04~06年に原因不明のまま情報流出を公表。流出分は横山容疑者が持ち出した分と重なっていた。UFJニコスでは、当時、振り込め詐欺の被害が4件あり、うち2件は実害があったという。
 被害企業の中には、顧客への説明のための費用などを大日本印刷に請求する動きもある。
 横山容疑者は先月、信販大手ジャックスの個人情報15万人分をMO(光磁気ディスク)にコピーし、約3800人分を約22万5000円で詐欺グループに売却したなどとして、警視庁捜査3課に逮捕された。詐欺グループは、インターネット上で49人分の他人名義で家電製品などを購入していたという。【川上晃弘、佐々木洋】
 ◇流出元18社を公表
 大日本印刷は個人情報を流出させた得意先43社のうち、同意を得られた18社を公表した。社名は以下の通り。アメリカンホーム保険▽イオン▽NECビッグローブ▽NTTファイナンス▽カルピス▽近畿日本ツーリスト▽KDDI▽京葉銀行▽ジャックス▽ソネットエンタテインメント▽千葉トヨタ自動車▽ディーシーカード▽トヨタカローラ神奈川▽トヨタ自動車▽ニフティ▽日本ヒューレット・パッカード▽弥生▽UFJニコス
 ■ことば(大日本印刷) 印刷業界のトップ企業。1876(明治9)年創業で、資本金約1144億円。06年3月期の売上高はグループ全体で約1兆5075億円で、従業員は約3万5600人。グループは子会社124社、関連会社11社で構成。教科書、一般書籍などの印刷に加え、ICカードや個人あて郵便物などのデータ入力から印刷・発送までを請け負う業務を展開している。容器や包装資材の製造販売、薄型ディスプレー用光学フィルムの製造で注目されているほか、清涼飲料水の製造販売にも進出している。

最終更新:3月13日10<引用オワリ>

■情報流出の意味

この記事に書かれている事は、読めば読むほどスゴイ事が書かれている。例えば「信販大手の個人情報15万人分流出し、約3800人分が詐欺グループに渉り、インターネット上で49人分の他人名義で家電製品などを購入していた。」とか。

顧客情報が流出し、詐欺グループが本人になりすまし、買い物をしているのだ。どういう買い物かは分らないが、売った側からすれば本人しか知らない情報を持って買われたのだから、本人か成りすましかなんて分らない。当然に請求するだろう。

片や、買った側は全く身に覚えが無い。当事者は両方とも被害者で夫々正当なのだ。たまたま、不正流出が分かったから良いが、この事件が明るみに出なければ、売った側も、買った側も夫々が正しいと信じてバトルを繰り広げたことだろう。だがこういうバトルはまだ良い、もし適当な金額だったら、本人が全く気付かないで、口座から金が引き落とされていたかも知れないのだ。

或いは、自動車ディーラーの顧客情報が窃盗団に渡っていたら、実に効率よく人気車種を盗める。盗まれた本人は、単に偶然盗まれたとしか思わないだろう。まだある、クレジットカードの顧客情報でカードを偽造しキャッシングしてたらどうなったか。会社も顧客も晴天の霹靂、分けの分らない大損害だ。

■被害の本質は耐震偽装と同じ

盗まれ、流出した情報はこれまでの同種の事件にあったどこかの会社の顧客情報とか警察の捜査情報と違い広範囲で膨大だ。潜在的にかなりの国民が被害者になる可能性がある。その意味で事件そのものは何の脈絡も関係も無いが、耐震偽装と同じだ。

■仮説=大きな事は見ない見えない国民

どういうわけか、一定規模以上に事が大きくなるとこの国の国民は全く認識できなくなるようだ。どこかの生保の顧客情報とか信販会社の顧客情報とか被害が限定されたような場合は、大騒ぎするが、被害の範囲が、単一の組織や地域を越えて全国規模になると、途端に無反応になってしまう。まことに不思議な現象だ。

耐震偽装もそうだった。ヒュザーのような、さほど大企業ではないデベロッパーの事件や、何が被害か何が原因かハッキリ分らないうちは目を血走らせて犯人探しに夢中になるけれど、アパ事件のように大組織で、藤田東吾からハッキリ指摘されその通りになった事件では逆に無関心だ。

■仮説は本当か?

どうも日本人の行動原理には不可解で脈絡無い部分が多く、謎だらけだ。このことについていくら研究しても共通項が見つからなかったが、大きい物事を認識し判断できない民族なのかと仮説を立てたとき、矛盾無く繋がった。

この仮説が正しいとは到底思えないが、かなりの部分で仮説が成り立つことに気が付く。何も世間を騒がせた事件だけでは無い、皆さんの町の不可解な出来事もかなりの部分、説明が付くかもしれない。

■蓮田市の例

例えば、以前ふとしたきっかけから取り上げた埼玉県蓮田市を例に取ろう。既にネット上では、あちこちで取り上げられているので、ご存知の方も多いと思うが、この街では、或る建設関連の地元業者が数年前から談合を拒否していると言う。前市長時代、談合をしないこの業者が指名に入った入札は軒並み予定価格の3分の1まで下がった。この業者は、談合をしないがダンピングもしないので、落札したのは、この業者ではなくそれまで予定価格の95%以上で入札していた業者だった。

自分達で勝手にダンピングした業者達は、この談合に応じない業者を逆恨みしたのかもしれない。何故か翌年からはこの談合拒否業者はことごとく入札指名から外された。不審に思った前市長だったが、入札関与になるのでこの業者を指名に入れろとは言えない。

指名委員会では毎回この業者の名が上がるが、発注元の部署からは頼んだことをやらなかったから外せとクレームがついたと言う。やるべき事をやらなかったなら契約違反だが、頼んだこととは一体何か、この街では契約業務以外に何かする慣習があるのだろうか、信じられない理屈だ。

この談合拒否業者が指名に入った入札は全て価格破壊がおき予定価格の50%以下で落札され、この談合拒否業者が参加しなかった入札は90%以上で落札されてきた。これが談合ではなく偶然の出来事とするなら天文学的確率だ。

さらにスゴイのは、この談合拒否業者に対し、現職市議が街を出て行けと脅し、さらには自宅近くの長老宅を訪れ悪口を言うのだ。さらに、この業者が平成17・18年度2ヵ年継続で受託していた業務が、昨年新市長になってから、残りの契約業務を半額に減額されたそうだ。しかも減額した途端に臨時議会を開き、補正予算を組んで関連業務を別の業者に発注してしまった。

さすがに、嫌気が差したこの談合拒否業者は蓮田市への業者登録をやめこの街では廃業してしまった。ところが、この談合拒否業者は近傍では唯一の有資格者なので、復活を恐れる声があったようだ。

そのせいか別の理由かは分らないが、この3月議会では中野マサヒロと言う議員が、この談合拒否業者を特定し、まだ終わってもいないのに「この業者の業務は何か役に立つのか、費用対効果はあるのか」等の印象操作と思える質問をし、この業者が国からの指摘を役所の代理で地元に伝えた言葉を、この業者の意見であるかの様にウソを言っているのだ。

この中野議員のスゴイ所は、この談合をしない市内業者を事ほどさようにこき下ろして置きながら、同時に補正予算業務を受託した市外業者の実名を挙げ、こちらはスバラシイ業者さんですと言うのだ。

議会で、業者を特定し、業務が終わってもいないのに、片方の作業は価値が無く、もう片方はスバラシイ会社ですなんて事を言うだろうか。少なくとも、実名を挙げ褒め称えた業者は、まだ業務に着手して間もないのだ。一体どうしてそんなに評価できるのか不可解極まりない。

この中野マサヒロ議員とは、一体どんな人物で、どんな根拠と目的があって、コンナ発言を議会でしたのだろうか。いづれ議会発言なので議事録が公開されるが、その時の蓮田市民の反応を考えないのだろうか。それとも、この街ではフツーのことなんだろうか。

■前代未聞の談合拒否業者バッシング

議会で談合業者をバッシングをするならまだしも、談合を拒否した業者をバッシングするとは前代未聞だが、ここで問題なのは、こういった議会の民度の低さもさることながら、この業者が市民から見殺しにされている点だろう。

市民は誰それの給料がいくらとか、新議員の手当てが高いの安いのといった小さな事には目くじら立てるが、談合と言う市の財政を圧迫する不正には全く無関心なのだ。

先に述べたように、かつてこの談合拒否業者が参加した予定価格1000万円の業務は300万円台で落札された。この業者が入札に参加したたった一つの入札だけで、6割引600万円以上の節約になるのだが、市民にとっては、審議委員に支払われる7000円の日当の方が市費節約になると信じているのだ。

蓮田市民は、税の使い道において、1万円以下の事は理解出来るが1万円を超えると理解できないのだろう。耐震偽装や、情報流出に国民が無頓着なように、市民レベルではそれなりにスケールダウンして同じ現象が起こっているようだ。

■日本中に蔓延する重箱の隅

談合がこれだけ問題になっていても、地方都市の認識はこんなものだ。藤田東吾が国民から見殺しにされているように、この街でも談合と戦った業者は見殺しにされている。せめてマスコミがとも思うが、一地方都市で不正と戦う者など、ましてそれが談合となれば誰も見向きもしない。これが日本の現状だ。

大きな事から小さな事まで、受けてのレベルに応じてそのレベルを超える大きな不正には人々は呆れるほど無関心と言えよう。レジでつり銭が足りないと憤慨するが、知らぬ間に口座から金が抜き取られているかも知れないことは、気にも留めない。

警鐘のつもりで付けたタイトル「棒に怒る日本人」だったが、本当に叩いた人にではなく叩かれた棒に怒りをぶつける民族になりつつあるようだ。

        ・・・この国の行く末が心配デス。

    

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コメント

立野様、コメント有難うございます。

件の業者さんは、工事業者ではありませんのでご期待にはそえないでしょう。建設コンサルタントでまちづくりや環境問題の専門家として、国家資格の有資格者です。某大都市の都市政策顧問をしており、その知識を地元にもと、ノウハウ提供に努めてきたそうです。

しかし、地方自治の権威である東大の大森教授に対して、議員がくってかかり、説教を垂れているくらいですから、彼のような専門家は歓迎されなかったようです。実際、各種審議会は素人だらけで、都市計画審議会には専門家が一人もおらず、意図的に専門家を排除しているようです。

今はボランティアで、埼玉県やさいたま市で住民協働のセミナー等の講師をしているそうな。本人はすっかり蓮田市に嫌気がさし、引越しを考えているとか。もしも、コンタクトをお考えでしたら、お早めにbouniokoru@yahoo.co.jp まで、直接ご連絡ください、本人の連絡先をお知らせいたします。

尚、蓮田市の現状を知るにはコチラが参考になるようです。
http://6253.teacup.com/ohayasi/bbs

投稿: ベンダソン | 2007/08/29 10:41

 はじめまして。
 談合拒否業者に対する、ひどい扱いには本当に腹が立ちます。
私も、市街化調整区域に住んでいますが、梨つくりをやめて、アパートを建てたいという業者や近所のものに村八分にされています。
このブログを読んで、やっと事態の一部がのみ込めるようになりました。
 業者だけがやっているのではないのですね。蓮田市全体がこのような有様なのでしょう。
 この談合をしない業者の名前を教えてください。ブロック工事などの仕事を頼んでみたいのです。
 よろしくお願いします。

投稿: 立野幸雄 | 2007/08/29 08:58

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