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2007/06/09

国債は詐欺商法と紙一重?

ここのところ、年金に関する5000万件に上る国の詐欺?が取りざたされているが、国の詐欺は年金ばかりではない。国債だって詐欺に近い。郵貯なんて中身の実態が分からないから、国民が知ったら、あっと驚くパンドラの箱かも知れない。

■詐欺商法とは?

国債とは、言うまでも無く国の借金だが、モノは言いようだ。詐欺商法では、資金運用として顧客から出資を募り、預かり証を発効してネコババするのが常套手段だ。有名なところでは、先物取引や豊田商事の金商法やなど。最初は顧客の契約解除と換金に応じて信用させるが、全部に応じていてはパンクするので、なんやかんや言って解約に応じないと言うのが一般的犯行手段だ。

■国債は最も信用力有る資金運用?

国債の場合は、売られた国債自体が金融商品であるからそのような事は無い。その意味では、国家が存在する限りは日本国内においては最も安全な金融商品といえる。また、表面利率と償還期間は固定されているから、安く買えれば最終利回りは上がり、高ければ下がる。これが市中金利と連動する。

個人向け国債では、元本も保証されているから、これほど安心な債権はない。そんな難しく考えなくとも、簡単な話日本国においては、国家以上に権力と安定性を持った組織は無いからだ。だから誰も、その金庫の中身を確かめないし、取り付け騒ぎも起こらない。

■もし、信用が崩れたら?

だが、もし国家の金庫の中身が空っぽだったら、そして収入より支出が上回る構造が改善できない事が確実だとしたらどうだろうか。そうなれば、詐欺商法と何ら変わる事は無い。詐欺商法と国債の違いは「信用」の一点だけなのだ。

■実体の無い信用?

その「信用」に実体が無ければ、たんなる思い込みに過ぎず、国民はただのお人好しと言う事だ。でも、少なくとも民主国家においては、「実体」の無い信用と言うのは考えられないから、こういう事を言っても、単に危機を煽って騒いでいるバカモンが居ると一笑に付されてオシマイだ。

■発覚した国家詐欺

ところが、国家が運用する年金制度において、徴収した掛け金が5000万件も不明という信じがたい事件が、この国では明るみに出てしまった。あたかも手続きミスであるかの要に報じられているが、過去ログにも書いたように、これは掛け金が消えているに等しい。

掛け金の証拠を、政府が抹消してしまったから、債権者の確認が出来ない。となれば、掛け金の確認は、何でもウェルカムか何でもノーしかない。前者なら国庫が破綻するかも知れないし、後者なら詐欺事件だ。無い袖は触れないから、程度の差こそあれ、後者の可能性が非常に高いと言えよう。

■本当に現生が有るか

ただ、それ以前に、実体の金が本当にあるのか、そこが問題だ。あたかも5000万件分の掛け金が宙に浮いたかのような報道ばかりだが、本当に宙に浮いているなら、その現生が有るはず。書類上あるはずの現生は書類上だけであって、誰かが使ってしまったのではないか。そういう疑念を払拭できないのだ。

■国債発行30兆円のマジック

だから、こんな事件があると、国債が安全と言うのも、理論上や書類上の話、実体は年金と同じと思っても不思議無いではないか。大体、毎年の国債発行額だって毎年30兆円と称しているが、これはあくまで新規発行額だ。

それを予算に組み込んで80兆円の国家予算にしている。税収50兆円にプラス借金30兆円と言う事は、年収500万円のサラリーマン世帯に置き換えると、で毎年300万円の借金を繰り返す生活だ。ではどうやって借金を返す?

30兆円枠がどうのこうのと国会で話題になるが、それはあくまで新規国債、実際は100兆円の借換債(平成15年では75兆円)と財投債が加わり毎年160兆円の国債発行だ。しかもその大半が赤字国債であり、社会資本となる建設国債は僅かだ。

http://www.mof.go.jp/jouhou/kokusai/za181224.pdf

その累積残高は、昨年度で540兆円だ。地方を合わせると750兆円となる。

http://www.mof.go.jp/zaisei/con_03_g03.html

■なんてバブリーな生活

先のサラリーマン世帯に置き換えると、年収500万円で、毎年1600万円の借金をし、年間に2100万円の生活をしている。そのうち1000万円を借金返済に、残りは生活費に充てている事になる。そして借金はついに年収の10倍を超え5000万円超に達した。さらに、子供の借金をあわせると7500万円に達し、増え続けている。なんてバブリーな生活だろうか。

■借金で借金を返す

一度でも借金が減ったり、収入が支出を上回った事があればともかく、昭和50年度から再会された赤字国債は、平成になってから毎年膨らみ続け、税収を越える借金をし続けている。当然に借金を返せないから、返済期日が来ると借り換えだ。誰がどう考えたって破綻だ。

■国民の現生はドコへ?

しかも郵貯とは財投のことで、これも国の借金だ。郵便局に預けた金は、郵便局の金庫ではなく、国の金庫に移しかえられているのだ。コチラも果たしていくら現生が有るか分からない。

■魑魅魍魎の特別会計

これらは、一般会計ベースの話だ。実際にはこれに特別会計と言うほとんど魑魅魍魎の世界が加わるから、考えるだに恐ろしい。これを詐欺まがいの年金制度と合わせて、先の年収500万円サラリーマン世帯に置き換えれば、分かっているだけでも家族合わせて7500万円の借金に加え、先物取引や株の信用取引で実際いくらの損失が有るか分からない、といった状況だ。

どんなに家柄が良く信用できるからと言って、こういう人から借金を申し込まれて貸すだろうか。しかも振込み詐欺(=年金5000万件不明)まで発覚だ。だから、国庫の中に、国民が貸したり、預けた年金が有ると思う方が不思議だ。

■戦前の国債

戦前の日本では、1937年の日華事変以来、軍事費を賄うため国債を大量に発行し続け、終戦時には1000億円を超えていた。これは当時の税収の10倍で、100年経っても返せないと言われていたほどだ。しかし、今や税収の20倍に達している。

■ハイパーインフレの実績

戦前の国債が返せたのは、戦後のハイパーインフレで価値が下がってしまったからだ。国債の価値が目減りし、インフレで名目上の税収が急増したので返済が可能になった。要するに国債が紙くずになったから。

アト、考えられる返済方法は返さない事、つまり棄捐令だ。だがさすがに民主国家でこれは無理だろう。となると、国債発行残高が一考に減る(減らせる)気配が無い以上、ハイパーインフレしか無いではないか。

■平成維新?

明治維新以来続いて来た大日本帝国は敗戦で破綻し、借金もチャラになった。それから戦後60年を経て、年金始めアチラコチラに国家体制の破綻が見え始めている。ただ、この破綻は過去の江戸幕府の時とは違い、国民がケッコウ豊かで、茹で蛙状態なので、維新にまでは至らないだろう。

■自滅への道

では、大日本帝国のように体制が外圧によって崩壊かと言えば、戦争してるわけではないので、それも無いだろう。となると自滅か?タブンその線が一番濃いように思う。経済学者や識者は、破綻の引き金を恐れて口を噤んでいるが、実際のところ、とっくに日本国は破綻していて、膨らみきった風船は、針の一刺しで何時破裂してもおかしくないのではないか。

■親方日の丸の倒産

小泉さんが首相になった時、ひょっとしたら国債は減るか横ばいになるのではと期待したが、トンでもない。結局増え続け、改善の兆しは見えないから、ある日突然にエンロンが破綻し、長銀が破綻したように、まさかと思っていた親方日の丸が倒産した。そんな事が現実になるような気がしてならない。

■その先にあるもの

1998年に小渕恵三内閣が発行した国債40兆円の多くが、2008年に償還期限を迎えるため、それにより国債危機が発生するのではないかと言われていたが、実際にはすでに各種の借換対策が進行しており、2008年における償還集中は回避されることになっているため誤りである。このため、デュレーションに由来する問題は発生しない。」(=ウィキペディアより引用)とか。

このような細かな専門知識による個々の説明は、もっともらしく付けられるのだろうが、返済実績も無く、分かっているだけでもGDPの20倍になろうという借金をどう返せるというのか。マクロ的に見たとき、ハイパーインフレ意外に解決策が有るとは思えないのだ。

解決策というのは表現が正しくない。正しい正しくないではなく、こうならざるを得ないような気がするのだ。私に金が有るなら、預貯金を止めて、金に替えるだろう。幸い。私には借金しか無いから、そんな心配無用だし、個人的にはインフレになれば、固定金利なので、助かるような気もするが・・・・。

<本日はこれにて>

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コメント

その蜩様、コメント有難うございます。

>年金受給開始を70歳にすれば、殆どの人が膨大な金額を生涯に渡って積み立てているわけですが、まったく貰えないまま死ぬか、貰えても数年という状況になり、相当な金額が浮くと思われます。


そうなんですよね、年金は積立金ではないので、掛け金と受給金額の比率に一定の相関関係が無い。ここが厄介なところ。寿命によって核個人の受給率が変わるし、65歳前に死亡したり期間不足で掛け捨ての年金も有ります。

そういう金が残っていれば、ご指摘のように借金返済に充てられますが、無ければそれも不可能。で、不可能の可能性が限りなく高いと思います。何しろ、実態が分かりませんから。

投稿: ベンダソン | 2007/06/11 12:38

郵貯は実質もう現金は存在せず、国による担保だけだと言われてますね。
また、年金もアマチュアによる運用でひたすら損を出し続け、また色んな施設や役人の報酬やリクリエーション等にすごい金額を使い続け、どれだけ残ってるか判ったものではないですね。
ただ、年金は集めている規模が広範囲かつ膨大な金額に上るため、毎年の積み立て金額だけでも、相当な金額があるはずです。
国が取る可能性がある政策としては、年金受給年齢を高齢化を理由に70歳に伸ばす事です。
現在、医療の発達とは裏腹に、平均寿命は徐々に下がりつつあり、今居る戦前戦中生まれの高齢者はともかくとして、団塊の世代以降70歳を迎えずに死ぬ人がとても増えています。
ここで、年金受給開始を70歳にすれば、殆どの人が膨大な金額を生涯に渡って積み立てているわけですが、まったく貰えないまま死ぬか、貰えても数年という状況になり、相当な金額が浮くと思われます。
このお金を財源に借金を返していけば、ある程度の借金は返済できるんではないでしょうか。

投稿: その蜩 | 2007/06/10 11:01

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