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2007/08/01

緊急時の連絡手段

大規模な地震災害では、緊急時の連絡手段がよく問題となる。先ず、固定電話は、局がやられてダメ、携帯電話は集中してパンクというわけだ。筆者は、随分前になるが、国関係のエマージェンシイマニュアルを作成した事が有る。守秘義務があるので、ドコまで言って良いやら迷うが、国の緊急連絡体制は、あらゆる手段でバックアップされていた。

■国の緊急連絡体制が崩壊する時

専用の電話回線やインターネットは当然ながら、旧来の無線も部署専用のモノが或る。だから、恐らく国の緊急連絡体制が崩壊した時は、日本の情報伝達手段は壊滅しているだろう。そう考えると、災害時にアマチュア無線の活躍が報じられる事が、ホント不思議だ。

■阪神大震災の時

国の連絡体制が機能しないのに、アマチュア無線が機能したなどと報道されると、評論家諸氏は、さもしたり顔で、巨費を投じた国のシステムよりアマチュア無線の方がイザというとき役に立つのである、なんて事をのたまう。ちょい古いが、阪神大震災の時がそうだった。

■人的ネットワークの問題

まあ、話としては、アリが象を倒したみたいで面白いが、ハードウェアとして、アマチュア無線が機能すするならば、国の無線も当然に機能しているわけで、たまたま起こった特殊解か、人的ネットワークの問題だろう。

前者ならば、取り立てて問題にしても仕方ないが、後者だとすれば、国の緊急連絡システムそのものに内在する人的問題点と言う事になる。そしてその可能性は十分に考えられる。で、何時、どの部署とは言えないが、この緊急連絡体制を見たとき、全くの縦割りで、途中に障害があった時には機能しなくなる事は一目瞭然だった。

■優れた軍事マニュアル

そこで、筆者が提案した事は、米軍の危機管理手法だった。全体像をワールドワイドウェブの考え方とし、個別対応にはマニュアル化するというもの。頭脳明晰な読者諸兄に置かれては、この二つの言葉から何を言っているのかイメージしていただきたい。

簡単に言えば、ハードウエアや組織の連絡体制に依存しすぎると、一部が欠けただけで、オール・オア・ナッシングとなり機能しなくなる。だから、一人一人が置かれた状況の中で、マニュアルに従って独自に行動せよというものだ。つまり、指示を待つなというもの。アマチュア無線の人的ネットワークが、イザというとき機能したのは、正にこれなのだ。

■スタンドアロンの優位性?

以上は人的な問題点。では、掲題のハードウエアは?これが、実はよく分からない。何しろライフラインが破壊されてしまっているわけだから、送電が無い。送電がなければスタンドアロンの電源以外はアウトだ。電話も無線もモバイル以外PCも全てダメだ。

■インターネットの実際

インターネットはどうか?蜘蛛の巣上に張り巡らされたネットワークには、サーバー・クライアント型のような中心核が存在しないから、どこかのホストに障害が起こっても、他を経由できるので、ネットワークは破壊されない。元々米国国防論から来たこの考えは、理論はその通りだが、実際問題どうなんだろう。

■問題としているのは被災エリア

ハードウェアとしての、ワールドワイドウェブの信号伝送経路は確保されているだろうが、実際の局地的な被災エリア内においては、その伝送経路である電話線や光ケーブル類が機能しなければ、仮に電源を確保しても役には立たない。何しろ、ここで問題としているのは被災エリアのことだからだ。

■ワイヤレス・ネットワークの優位性

この場合の希望は、携帯電話を使ったインターネットや電源を確保した無線だろうか。要するにワイヤレスということだ。被災エリア内から外のエリアにさえ繋がれば、アトはそれぞれの伝送経路で世界中に情報が伝えられるからだ。

■あのイリジュウムを思い出す

こう考えると、いつの間にか姿を消してしまった、あのイリジュウムを思い出す。携帯電話というにはあまりにも無骨なあの形と、お値段が実用性を阻害してしまったようだが、情報伝達手段としては、桁外れの性能を有していた様に思う。

■携帯イージス?

早い話が、各自がイージス艦を持って歩くようなモンだ。オーバースペックには違いないが、米軍最高高度の通信手段と何ら変わりないのだ。かなり以前、沈黙の艦隊という映画でセガール扮する元特殊部隊員が、最新の衛星通信システムを駆使して、ペンタゴンと連絡を取り合うシーンがあって、おおっコイツの脳みそは筋肉じゃなかったのか、カッコイイ!と思ったものだ。イリジウムでは、それが、特殊知識も技術も無しに出来てしまうからスゴイ!

■イリジウムのスペック

実は小生、イリジウムの事は、直接衛星を基地局として世界中と通信できる携帯電話としてしか知らない。ひょっとしたら、この知識すら間違っているかもしれない。素人考えでは、直接携帯の微弱電波が衛星に届くとは思えないから、地上局で受信したものを増幅して衛星に送っているのだろうと思う。

と、ここまで書いてきて、実際どうだったのだろうかと思い調べたら、トンでもない直接衛星と送受信する事が分かった。それどころか、このイリジウム自体、ちゃんとあったのだ。http://www.aqua-tec.jp/lineup/iridium9505.html

いやー、お恥ずかしい。タイヘン失礼しました。で、そこにはこう書いてあった。

「地球上約780kmの高さを低軌道で周回する66機のイリジウム衛星を利用し、地球上のすべてのエリアをカバーする衛星移動体通信ネットワークです。これまで通信が困難であった海上や山の上、大陸の内部など、地球上のどこでも自然な会話ができます。またアンテナは全指向性のため、どの方向を向けても通話が可能です。

低軌道で周回している66機の衛星間で通信を行なうため、地上に中継用の伝送路がなくても、音声遅れの少ない自然な通話が可能です。」

改めてぶったまげた

改めて、スゲーと思った。これで、誰もがスパイ大作戦や007になれるのだ。ならば、当然に、国の各機関の通信連絡体制の中には、これが組み込まれているはずだと思う。思う、としたのは、小生が件の危機管理業務に関ったのは普通の携帯電話しかなかった時代。その後、この業務から離れてしまったので分からないからだ。

■究極の情報発信手段

ま、それはともかく、地震災害の度に情報伝達手段の事が気になるのだが、イリジュムがお手軽に手に入るとなれば、これはもう究極の情報伝達手段だ。これ以上のものがあるとすれば、伝達する(した)情報の収集分析の方で、伝達手段では無いだろう。

■受信なら携帯で十分?

以上は、基地局がやられた場合の話。もし基地局がOKで受信出来るとなれば、普通の携帯電話で十分だろう。と言うのも、つい最近我が家では、例のホワイトなんとかと言うコマーシャルに乗せられ、家族の携帯電話をソフトバンクに換え、その機能にぶったまげたから。

今手にしているアクオス携帯はTVが見られるし、インターネットもハイスピードで画面の解像度も高い。驚いたのは、メールに添付されていたワード文書が1ページ丸ごと、アノちっこいディスプレイに表示され、読めたこと。

しかも、メモリは2ギガだ、私のデスクトップでさえ1ギガと言うのに。これはもう携帯電話じゃなくてPCに電話とカメラがくっついたようなもん、それが手の平サイズなのだよ。タブンこんなことは、ソフトバンクに限らずどこの携帯電話でも今や当たり前なんだろうが、時代遅れの我が家では、SFの世界が現実になったと、大騒ぎ。

■役所にイリジウムはあるか

と、まあ受信はOKとして。少しお金持ちになったら、今度はイリジウムにしたいなあ、なんて考えている。ところで、ウチの近所の役所とかには、このイリジュウムくらいは、あるのだろうな?

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コメント

ヘンダソンさんコメントありがとうございます。

日本はどうも軍というものにアレルギーを持ちすぎてる様な感があるのですが、外国でも普通に災害時には軍が迅速に出動してますよ。
外国の軍は日本よりももうちょっと裁量権があるので、対応が更に早いかも知れません。(諸刃ではあるんですけどね)
仰る懸念も勿論ですが、やはり困っている人を見たら助けたくなるのが人情というか、困ったときはお互い様です。
軍隊は確かに戦争するのが仕事ですが、実際のところ殆どの軍隊はひがな訓練と整備に明け暮れてその大半の時間を費やしている訳ですから、何か災害が起きたときくらいしか、日ごろの鍛錬を披露する場も無いですしね。また兵隊といっても、軍服を脱げば同じ市民です。
なにより、被災された方々を少しでも早く助けられるなら、それに越したことは無いですよね。

投稿: その蜩 | 2007/08/03 11:08

その蜩様、コメント有難うございます。

軍が出動というと、フツー戒厳令とか、社会秩序維持のため厳しく人民を取り締まるイメージがあって、大規模な暴動とか余程の事が無いと出動しないもんですが、我が国の軍隊は、軍隊とは言わないので、割とお気楽に出動しますね。

これ、先鋭化した組織を有効活用する意味では良い事ですね。ただし、これを軍隊じゃないというのが、鎧を着て日本刀持った侍が「拙者は板前にござる、料理のお手伝いを」と言ってる様なモンで、有難いし頼りになるけれどチョイ気になります。

投稿: ベンダソン | 2007/08/02 17:56

wikiの防災無線のところを見てみると分かるのですが、結構色々と通信手段は用意されてるようですよ。
ただ、被災規模に寄りますが、施設ごと被災してしまう位の規模になるとどうしても通信は勿論行き来も困難となり、孤立という感じになってしまうのかもしれません。
確かに、イリジウムであれば携帯なので関係ないかもしれませんが。
ただ、一般的な携帯電話の場合回線キャパシティというのがあるので、被災した場合など、間違いなくパンクして使用不能です。
軍はその当たりスタンドアロンな組織なので、移動手段は勿論、現地に何も無かろうが何の問題も無く活動できるでしょうね。
そういう意味では、被災した場合わが国であれば自衛隊の早期出動は大事かと思います。
軍というのは、そもそもツールに過ぎないのですからこれを活用しないのはまさに税金の無駄というものですよね。

投稿: その蜩 | 2007/08/02 17:12

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