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2007/09/05

耐震偽装事件は国交省、建築センターの国家的犯罪?~藤田氏論考より

既に時期を逸してしまったが、拙ブログ7/12でもお知らせした8/1建築ジャーナルに寄せられた藤田氏の論考をお届けする。拙ブログにて、複数ブロガーから公表されるだろうと書いた件の論考だ。信頼すべき筋から、原文は2ヶ月前から入手していたが、建築ジャーナルから実際に印刷されたものを検証するのに手間取ってしまった。

<雑誌建築ジャーナル08 No1124より引用開始>

耐震偽装事件は国交省、建築センターの国家的犯罪だ

建物の安全・安心はどうやって担保できるのか?

藤田東吾∣イーホームズ代表取締役

政治スキャンダルにまで発展した耐震偽装事件だが、国は、姉歯元一級建築士の逮捕劇によって事件の沈静化に務め、国民の不安を解消させようとした。国土交通省は事件の再発防止を理由に、「性悪説」に基き建築基準法を大幅に改定した。耐震偽装事件の真相が黒い霧に包まれているなか、事件の渦中にあった藤田氏から衝撃的な論考が届いた。

まず、本題に入る前に、国土交通省の行った罪について、結論を先に述べる。

この度の、建築基準法改正は、耐震偽装事件の発覚に対する措置として制度化されたものである。しかし、耐震偽装事件は、国土交通省(旧建設省)及び(財)日本建築センターが機関業務として行った、構造計算プログラムのソフトの運用評価において、改ざん可能なレベルで認定したことに全ての原因がある。

つまり、耐震偽装事件とは、国土交通省と日本建築センターが機関業務においてミスを行い、国民に対して発生させた損害なのである。

それにもかかわらず、自分たちの責任を回避させる目的で、国民を欺こうと、イーホームズの責任にすり替えた。具体的には、イーホームズが確認検査した姉歯関与の物件の多くを、任意に0.5未満の耐震性能として発表し、マンションやホテルの取り壊しに導いた。一方、日本ERIや行政が審査した姉歯物件については、0.5未満のものを0.5以上に摩り替えて補修で済ませるという「嘘」の公表をしたのだ。

国土交通省は、平成17年11月の事件発覚後、いち早く、警察を使って、イーホームズに立ち入り操作を行い、審査書類の押収を行った。そして、姉歯が関与した、偽装構造計算図書の再計算の結果数値を、国土交通省は任意に数値を操作して発表した。すなわち、イーホームズの責任をクローズアップさせる為に、数値工作をしたのである。

イーホームズが関与した姉歯物件のうち、統計以上に、多くのマンションやホテルの取り壊しを導き、逆に、日本ERIや特定行政庁が関与した物件は法的に危険な建築物であるにも関わらず取り壊す必要のない0.5以上の数値に操作をしたのである。

この数値上の不正な操作を行い、国民感情に、イーホームズがずさんな審査機関とのイメージを植え付け、イーホームズの指定を取り消し、続いて、不必要な建築基準法改正を行ったのである。今後、この基準法改正によって、(財)日本建築センターには莫大な構造審査や資格認定の手数料が入るという、官僚の焼け太り体質を見事に証明したのである。

今になって、姉歯関与の偽装物件について、構造計算書の再計算を正確に行うことは、元となる資料の存在さえ行方が分からず、不可能に近いかもしれない。よって、国交省が主導した不当な数値捜査を証明できる者は、事件発覚当初、政治家ルートを使って国交省の描くシナリオ側にいた、ヒューザー社長の小嶋進氏と、実際に、構造設計を行った姉歯氏の二人だけであろう。

国交省が、根拠のない、「0.5」の数値を言い出したこと。そして、不当な数値捜査をして、取り壊すべき必要のないマンションやホテルを、イーホームズと共にスケープゴートにして、国民感情を煽るために、0.5未満と偽って取り壊しに道いたこと。この逆に、日本ERIや特定行政庁が関与した取り壊し物件を過小にして、イーホームズを突出させるために、0.5未満のものを0.5以上に偽って公表したのだ。

この、国土交通省の不当な数値捜査は、国民たるマンション住民やホテルオーナーを犠牲にした、国家的犯罪である。

当時の、国土交通事務次官佐藤信秋、住宅局長山本繁太郎、建築指導課長小川冨吉、(財)日本建築センター理事長の立石真(旧建設省住宅局長)他、関与した職員は、国民に対して謝罪をし、罪をあがなうべきである。

ヒューザー小嶋社長の重要なメール

ヒューザーの小嶋社長が、事件発生当時、信頼関係のあったある大手自動車メーカーの著名な技術者を経た方に送ったメールの一部を以下に(原文では「右頁に」)掲載する。

●平成18年4月20日 17:06 O先生

拝読いたしました。ありがとうございます。0.5を国交省が発表したのは私たちの瑕疵担保責任が切れていた、グランドステージ池上の耐震強度計算書を大田区に届けた直後、1125日前後だったろうと思います。私たちの責任外の案件はどうするのだろうと固唾を飲んで見守っていたところ、すかさず0.5以上は強制退去方針を出さないと国交省HPで通達を出しました。

随分勝手なものだなとあきれました。GS下総中山はERIを守るために0.37を国交省は0.73で発表し、曽我部長の住んでいるGS浮間公園は6通りの計算数値が全て違い、北区は当初の0.4を公表せずやり直して0.7で公表したり、特定行政庁に責任が行かないように0.5を出してきたり、姉歯以外にも被害が出始めると、215日には限界体力計算方法など他の計算方法もいいと再通達を出してきたりで、先生の「お代官様の虫の居所一つ」で敷居値が運用されてきたのがよく理解できました。

何故コンピューターで計算したものをCDを添付させずに、目視点検にさせたか、しかも大臣認定ソフトは中身の点検は省略していいということになっていたのか、「検算禁止命令」となっていたのか、などなど、役人がガラス張りを嫌って既得権益を守ろうとしていたという先生の「色眼鏡」解説で目から鱗が落ちました。(以降省略) 小嶋進

 このメールは、O先生から、電子記録と共に対面の上頂戴したものである。この他にも、小嶋社長が淡々と時の状況について語った重要なメールがある。この情報を元に、既に、報道関係者は動いている。この他にも、重要な事実が出て来ている。この建築ジャーナルが店頭に並ぶ頃には、複数の雑誌やメディアで報道されているだろう。

僕は、耐震偽装の原因を隠蔽しようとした、国家の犯罪が明らかになることを切に願っている。また、当時の国土交通省官僚の最高責任者だった佐藤信秋は、7月の参院選に自民党比例区から立候補する。官僚と自民党を中心とした政治家が、既得権を守るために画策した耐震偽装“隠蔽”事件。この建築ジャーナルが店頭に並ぶ頃には、佐藤信秋の当落が明らかになっているだろう。

日本国民は、耐震偽装事件を通して、現代の日本の政治システムが、国民の命や財産を犠牲にしても、一部の官僚と政治家の既得権を維持するために疲弊しきったものであることを認識してほしい。僕は、佐藤信秋が落選していることを願っている。日本の未来が平和で明るい社会になるために、佐藤信秋のような者が当選していてはいけないと信じている。その為に、僕は、出来る限り、この事実を多くの国民に届くように努力をする。

相互チェックはものづくりの精神から逸脱

さて、本題である、建築ジャーナル編集部から与えられた、「建物の安全・安心はどうやって担保できるのか?」、との問い掛けであるが、建築だけでなく、全ての“ものづくり”の現場に共通する答えは、エンジニアの心構えと業務が正しく行える環境づくりの整備を、国民のコンセンサスとして持つことだ。これ以上も以下もないはずである。

日本は、資源の少ない国である。世界に誇れるものは、国民に根ざした、ものづくりの思想や、情緒観だと僕は思っている。徒に、相互チェックという不要な牽制制度を用意して、仕事の環境の場にプレッシャーを与えることは、安全なものづくりの精神から逸脱している。故に、改正された建築基準法は悪法に過ぎない。不要な資格要件の整備と、不要な第三者機関の設置は、ただ、(財)日本建築センターをはじめ官僚の天下り先の肥やしを増やすことしか考えていない。

イーホームズでは、耐震偽装事件発覚後、セコムの飯田亮さんを頼り、セコムトラストネットと業務提携をして、構造計算プログラムを検算するソフトを設計開発し、認証を与えるという、現実的に利便性およびコストのかからない審査システムの開発を進めていた。

耐震偽装事件は、差し替えやテキストベースでの書き換えなどの手法で、アウトプットされる計算書が改ざんされたのである。よって、今後は、膨大な計算図書の提出は不要として、入力条件や仮定条件を明示し、計算結果と検算ソフトを用いた認証可能なシステムで問題は改善されたはずである。申請者も、申請書類の軽減。確認検査機関サイドも、プログラム計算結果の確認がシステマチックに行え、追加的なコストの発生はなかったはずだ。これこそが、実務に基づいた、エンジニア的な解決だと今でも思っている。

さらに、耐震強度が基準を下回る物件の補修方法について、イーホームズは指定性能評価機関として、NASAが開発したアラミド繊維の化学剤によるRC構造の補強手法を国土交通省建築指導課構造担当官に伝えた。この手法は、イーホームズを指定取消しした後に、水面下で、日本建築センターが性能評価を行い、基準値を下回るマンション等の補強に使われている。

僕は、大臣指定の機関としてイーホームズを経営する機会に恵まれ、耐震偽装事件に遭遇した。お陰で、この国の不当な公権力の存在を知ったのである。「仕事しない、責任取らない、自分のことしか考えない」官僚(OB含む)と政治家の存在を知ったのである。良識のある方も多いだろうが、組織の体質として、日本の政治システムが限界に達していることを知った。

今後は、新たな事業を推進すると同時に、この国の不当な公権力を排除し、二度とこのような事件が、官僚や政治家によって主導されない社会にする為に貢献をしてゆきたいと考えている。

平成19年7月7日 イーホームズ代表取締役 藤田東吾

*なお、イーホームズは近く廃業予定である。僕は新規事業を既に起こして推進しているが、当該事件に関係しないこともあり、新事業の社名はここでは伏せておきます。

<引用終わり>

さて、すでに選挙は終わり、件の佐藤のぶあき氏は、見事当選を果たした。だが、彼は比例区で名簿がかなり上位にあっての当選。故に氏個人への国民の信任とは言いがたいだろう。また既に昨年12/22「藤田告発を知らないオヤジ達」のエントリーに書いたように、建設業界の古い体質にベッタリと言う感じだ。

あくまで私の主観だが、もはや自民党は沈み行く船の感がある。先の大敗は決して一過性の現象ではなく、戦後政治を独占してきた自民党にもはや国を任せられないとの国民の審判だ。

藤田氏の論考では、藤田氏と佐藤氏の対立が読み取れ、形の上では佐藤氏が国政の場にいるようになっているが、先に述べたようにこれが国民の審判かどうかははなはだ疑わしく、沈み行く巨艦に飛び乗って、つかの間の栄華を誇示しているようにも見える。

どちらが正しいとか正しくないとか、勝ち負けの問題でもなく、問題は国民の生命財産に関る問題の解決と、再発防止にあるから、いづれにしても耐震偽装問題の渦中にあって中心に位置した二人のうち、佐藤氏だけが国政の場に登場と言うのは、具合が悪い。

まして佐藤氏は建設業界の後押しを受けての登場だ、ここはやはり国民の側から藤田氏にも登場してもらわなければウマくあるまい。かと言って次の参議院では忘れられてしまう。衆議院選挙が何時あるか分からないが、先ずは衆議院に送るとか、或いは審議委員として国政の場に登場してもらいたいものだ。

継続は力なり、と言う訳で、やっぱり藤田東吾を国会へ送ろう!!!

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コメント

いつも敬読させて頂いております。
拙ブログの過去記事で恐縮ですが、本件をトラックバックさせて
頂きました。折に触れこの件はこれからも取り上げていく所存です。

PS.今、他件で「棒に怒る..」ごときが注視されています、いずれ
記事にする予定です。その節はまたご挨拶させて頂きます。○┓

投稿: 丸井太輔(家輔) | 2007/09/06 17:59

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