記事の訂正とネットの可能性
タブン、拙ブログ記事を2度読む方はいないだろう。だから誰も気付かないと思うが昨日の記事は、アップ後、見た目大幅に修正した。と言っても内容は全く同じである。単にニュースサイトからの全文引用をリンクに改めただけだ。
■修正した理由
修正した理由は、昨日の記事アップ後(2007/10/20 16:27)日本インターネット新聞『JanJan』編集部より、「必要最小限の部分引用やリンクは歓迎いたしますが、こうした全文引用はご遠慮くださいますよう、お願い申し上げます。速やかにご対処頂ければ幸いです。」(部分引用)とのメールをいただいたからだ。
■全文無加工で引用の理由
リンク先がニュースサイトの場合、時間が経つとほとんどのURLが消えてしまう。そこで、拙ブログでは、正確を期するため報道各社のニュースサイトを引用する場合、全文を無加工で引用するようにしている。
一方個人のブログ記事の場合は、ブログを閉鎖しない限りリンク先が消えることはないのでリンクを張るに留め、記事を紹介する場合は承諾を得て引用するよう心がけている。
■『JanJan』へのお詫び
『JanJan』は日本インターネット新聞と自ら表明しているので、マスコミ各社のニュースサイトと同じだと思っていたので、まさか全文引用が問題になるとは夢にも思わなかったが、コレは私の勝手な思い込みだったようだ。知らぬ事とはいえ、タイヘン失礼な事をしたのでお詫びのメールを送ったが、あらためてここでお詫び申し上げます。
■スッキリ?
と言う訳で、『JanJan』ご指摘のように、本記事アップ時には全文を引用していた部分を、リンクに改めた次第。実際、この方がスッキリして読みやすいし、全文を紹介しなくて良いならば、この方が良いとも思うが、考え方は人それぞれなので、難しいところだ。
■無断転載禁止?
自分では、客観性と正確を期するため良かれと思っていた事が、相手(=『JanJan』様)に迷惑を掛けてしまっては、ナンとも申し訳が立たない。そこで、厚かましいお願いだが、トップページに「無断転載禁止」を謳ってもらえまいかと『JanJan』に提案した。
■著作権?
最初は、著作権の問題なのかと思ったが、だとしたら「必要最小限の部分引用やリンクは歓迎いたしますが、・・・」は変だ。報道機関でありながら、記事の加工はよいけれど、無修正の引用は困るというわけだから。
■全文引用はフツー
第一、ニュースサイト記事の全文引用は、ブログの世界では極フツーに行われていて、これが問題になったと言う話は聞いた事が無い。ひょっとしたら自分が知らないだけで、やはり著作権法違反なんだろうか。
■違法と慣例
だとすると、昨日の記事で書いた「これでは日本人はいつ何時逮捕されるか分らないのだ。厳密に法を犯してない人は居ないと断言できる。」は、ここでも証明される。とは言え、やはり現実には、全文引用がほぼ慣例化している状況では、これを違法とはいえないだろう。
■新聞を売らない新聞社は何故倒産しない?
しかも、チトくどいが、部分引用ならOKという。う~んわからんなあ・・・・と思っていたが、ハタと気が付いた。確かに、『JanJan』は日本インターネット新聞と自ら表明しているが、他の新聞各社のように実際に新聞を発行してはいないではないか。
と、ゆーことは、『JanJan』は新聞各社のように、情報を「紙」に印刷して売ってはいないのだ、情報を媒体にせず、直接発信するのみ。しかも無料だ、つまりインターネットサイトの広告収入のみで運営しているのでないだろうか。
■正確さが仇?
となれば、当然に、記事を全文引用されては、誰もアクセスしなくなるから困るだろう。と思った次第。こちらは、恣意性を排除し、情報を正確に伝える為、全文引用したのだが、どうもそれが仇になってしまったようだ。
物事、一面からだけ考えていては、落とし穴に陥ったり、知らぬ間に他人を陥れてしまうと言う事かと、反省した次第。
■不利なネット新聞?
さて、話は変わって、もし『JanJan』からのクレームの理由が、この推理で正しいとするならば、報道機関が同じ情報をネットで流すにしても、新聞やTVなど他のメディアの報道機関であれば、本業のそちらで稼げる。だから、ネットオンリーの報道機関は随分と不利だなあと思った。
■TVと変わらぬネットサイト
と、ココまで書いて、あれっと、なんか引っかかる。あっそーか、TVはインターネットサイトと同じで、情報それ自体をユーザーに対して売ってはいないではないか、つまり無料だ。NHKを除いて民法各社は、スポンサーの広告収入で事業運営している点では、インターネットサイトと何ら変わらない。
■放送とインターネットは似ている?
情報を受ける手段としてみると、情報の受け手に受信装置さえあれば、不特定多数に対して、基本的に無制限に情報を提供すると言う点では、放送とインターネットは似ている。ところが、情報提供する側の事業として見ると、放送には地域が限定され、免許と多大な設備投資が必要なのに、インターネットでは国境も免許も設備投資もほとんどいらない。しかも双方向だ。
■圧倒的に優位なインターネット
こう考えると、情報発信の手段と事業性の点で考えると、圧倒的にインターネットが優位である事が分かる。ところが現実の媒体ではTVが主流になっている。これは、もっぱら受け手の受信装置の簡便性からくるもので、インターネットの受信がTVのようにスイッチオンでできるようになれば、もはやTVの優位性は何処にもなくなるだろう。
■本当にホリエモンはホラ?
となると、思い出すのがホリエモンのフジTV買収劇だ。ホリエモンのTVとインターネットの融合論に対して、マスコミは、異常なまでに拒否反応を示し、買収の言い訳だ、ホラだと決め付けたが、本当は、自分たちの牙城の危機を肌で感じていたからなのだろう。
■お年寄りを遠ざけているのは、キーボード
インターネットは、携帯電話によって、飛躍的に普及したと思うが、実際のところ、先に述べた操作性の問題で、TVのように万人には受け入れられてはいない。だがこの操作性を難しくし、お年寄りを遠ざけているのは、キーボード操作の複雑さだ。
■キーボードは必要か
でも、よく考えると、このキーボードは双方向性が故であり、双方向性、つまりユーザーの意思表示を切り捨てれば、TVと何ら変わりない。だから、TVセットのように特定のインターネットサイトを、最初からチャンネルとして組み込み、そこで現在のTV放送を流せば、TVと全く同じになり、じいさん・ばあさんにも何の抵抗も無く受け入れられるだろう。
で、せっかくの双方向性は、これを使える人だけが、オプションで使えるようにしてはどうだろう。このオプションには、使い手のレベルに応じて段階があり、簡単な「イエス・ノー」だけの機能や携帯電話と同じ入力装置から始まり、キーボードに至ると言うわけだ。
■中国にやられてしまう
こういうのは、早い者勝ちだから、うかうかしてたら中国にやられてしまうかもしれない。そうなるとヤバイ。何しろ、かの国では著作権なんて屁のカッパだから、日本のTV番組をそっくりそのままコピーして、ユーチューブのように流してしまうかもしれないのだ。
でもインターネットには国境が無いから、日本の法律は及ばず、成すすべが無いだろう。TVセットのように簡便化したインターネット装置は、技術的に簡単だと思うので、早い段階、日本で造って普及させるべきである。その上で、法整備を研究し、日本が世界のリーダーになれば、マイクロソフトの牙城も切り崩せるはず。
■ほんの50億でいいや
ココではほんのサワリしか書いてないが、私に資金が有れば、10年以内に、世界のネット市場を席巻するんだが、どなたか投資してくれんか、何、ホンノ50億も有れば充分なんだが。
例によって、話が飛んでしまった、本日これにて。
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コメント
Gskay様、コメントありがとうございます。
>このブログに噛み付くのはセンスが悪いような気がします……。
援護射撃ありがとうございます。ですが、彼らもビジネスですので、仕方ないかと、私自身は思ってます。
問題は、だったら、もっと業界全体で明確な意思表明をし、思い付きではなく等しく対応を図れないものかと思う点です。
ニュース報道の著作権については、収益事業と公器の部分が同居しており、考えるとその線引きが、なかなかにややこしくなって来ました。
目下、もっと問題は、この問題をブログテーマで取上げようかと思ったのですが、超忙しくて、ここは死んだフリしようかと思いつつ、迷ってることです。
嗚呼、ビンボーヒマ無しになりつつある・・・。
投稿: ベンダソン | 2007/10/22 22:37
私も同じことで、悩みました。
ニュースサイトは、消えてしまうことが多いので困りました。
いろいろと検討した結果、三介さん、一郎さんと同じところにたどりつきました。
そして、結局、表明される自分の意見が大事ではないかという結論です。
その他、オリジナルな意見がなくても、上手に要約して紹介するようなことには意味があるかもしれません。また、記事同士の比較も意味があると思います。
一方、日記にスクラップを貼るような気分は、ブログの場合、間違いだと思います。
ただ、引用しているだけのブログがあったり、それではマズいからか、途中に変なフレーズや、最後に無意味なコメントを入れているようなブログも多数ありますが、そっちの撲滅の方が大切ではないかと思います。
このブログに噛み付くのはセンスが悪いような気がします……。
投稿: gskay | 2007/10/22 01:13
皆様、コメント有難うございます。
○三介様、
ブログ拝見しました、asahi.comもリンクはOKだけど全文引用はダメとは知りませんでした。とゆー事は、アクセスさせるためと言う拙ブログ記事は間違いかもしれませんね。それともasahi.comもアクセスの広告収入で経営してるのでしょうかね。何故リンクならOKで、引用はダメなのか、今一つ理由が分りませんね。
○一郎様、
ご教授、有難うございます。それにしても、ニュース報道に著作権があるとすると、著作権とは「文字」のことなんですかね。誰かの講演とか演説をそのまま文字にして、ニュース報道すると、講演者の著作権ではなく、報道者の著作権になるんでしょうか。
最高裁にケンカ売ってもしょうがないけど、ニュース報道は、多少文章の上手い下手はあるにせよ、文章力が主ではなく事実をできるだけ客観的に文章表現するもの。ドキュメンタリーとは違いますし、小説やエッセイ或いは論文等、書き手の知性を表現するものとは根本的に違うので、同列に扱うとしたら、最高裁も頭の整理がついてないんじゃないかと思いました。
こんなこと言うと、タイホされちゃうのかなあ。日本ってオッカネー。
と、言いつつ、最初深く考えなかったけど、この問題、考えたら段々分らなくなってきた。マスゴミが何をエラソーにと言う気がしてきたので、ブログ記事でイッパツかまそーかと、ムズムズしてきました。
投稿: イザヨ・ベンダソン | 2007/10/21 23:31
訂正です。ちょっと、やらかしました。しかも引用について。。。。出所明示をおこたりました。以下の部分です。
「1. 文章の中で著作物を引用する必然性があること
2. 引用先が「主」、引用部分が「従」の関係にあること。
3. 本文と引用部分が明らかに区別できること。
4. 引用元が公表された著作物であること
5. 出所を明示すること(著作権法第48条)」
お詫びして、以下のように、訂正します。
引用に関しては、最高裁判決があります。まとめると
1.引用の必然性
2. 引用部分と本文の明確な区別性
3.本文と引用部分が、主と従の関係にあること。つまり、質量共に本文が勝っていること。
4. 出所の明示
投稿: 一郎 | 2007/10/21 12:08
引用に関しては、最高裁判決があります。
1. 文章の中で著作物を引用する必然性があること
2. 引用先が「主」、引用部分が「従」の関係にあること。
3. 本文と引用部分が明らかに区別できること。
4. 引用元が公表された著作物であること
5. 出所を明示すること(著作権法第48条)
というわけで、全文引用しても、その全文よりも、質量共に勝る本文を書けば、最高裁の定めた引用の要件を満たす、とぼくは考えています。
ご参考までに以下に判決文を引用します。(判決文は著作権無しなのでどんだけ引用してもOKOK)
「すでに発行された他人の著作物を正当の範囲内において自由に自己の著作物中に節録引用することを容認しているが、ここにいう引用とは、紹介、参照、論評その他の目的で自己の著作物中に他人の著作物の原則として一部を採録することをいうと解するのが相当であるから、右引用にあたるというためには、引用を含む著作物の表現形式上、引用して利用する側の著作物と、引用されて利用される側の著作物とを明瞭に区別して認識することができ、かつ、右両著作物の間に前者が主、後者が従の関係があると認められる場合でなければならない」
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=02&hanreiNo=26442&hanreiKbn=01
投稿: 一郎 | 2007/10/21 08:55
おはようございます。ベンダソンさん。
>ニュースサイト記事の全文引用は、ブログの世界では極フツーに行われていて、これが問題になったと言う話
TB致しました、記事でお分かりかとお思いますが、
実は民主党の耐震偽装問題サイトの時から、ちょくちょく、各新聞社には、問い合わせておりました。正直に連絡すると、大概は「あきません」とのことです。
部分引用は、学術論文とかの細かい規定知りませんけど、出典と何処までが引用か、わかりやすく書いてて、文意を損なってなかったら問題ないという勘じでは?
まあ大抵は、黙認されているようです。けど、「イチャモンつけてこられる場合」も、これから増えてくるかも?
そういえば、うちの奥がTV観て知ったらしく、学校の劇とか、やりにくくなっている、って言ってました。
日本の作家はすんなりOK出すけど、なんでも、著作権70年化のアメリカからのクレームが多いそうで・。
どうも、そういうのを調べるバイトとかを雇っているんではないか?と勘繰っています。
これも日米構造協議の一貫かな? ほんまガメツイ奴らや・・。
投稿: 三介 | 2007/10/21 06:53