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2008/08/25

口は災いのもと?

星野ジャパン、お疲れ様と言ってあげたいけど、チトふがいない。で、今日の帰国第一声が「強いものが勝つのではなく、勝ったものが強いという五輪の難しさをしみじみと感じた」とはね・・・。

なんか、この言い方だと、本当は強いのに、運が悪くて負けちゃった、と言ってるようにも聞こえる。このロジックで行けば、「弱い者が負けるのではなく、負けたものが弱い」となる。あれ?じゃ、やっぱり星野ジャパンは弱いってことになるな。

ただし、この推論は形式論理学的には正しくないような気がする。星野発言は「A(強いものが勝つのではない)ならば、B(勝ったものが強い)である」と言う事だから、これが真ならば、その対偶「NotB(勝ったものが強い)ならば、NotA(強いものが勝つのではない)」も真である。

ここで「NotB(勝ったものが強い)」=「(勝ったものが強くない)」=「(勝ったものが弱い)」だろう、コレはまあ分りやすい。では、NotA(強いものが勝つのではない)」はというと、これは語彙の省略と否定文の否定になるからチトややこしい。

まずNotは「強いもの」に掛かるか「勝つのではない」に掛かるかで悩んでしまうが、「強いもの」は主語で「勝つのではない」が述語だから、Notは「勝つのではない」に掛かる。

ot「勝つのではない」は「勝つのではないではない」である。はてどーゆー意味だろうか?実はここで言う「勝つのではない」=「必ず勝つとは限らない」の意味だから、この否定は「必ず勝つ」だ。だからNot「強いものが勝つのではない」=「強いものは必ず勝つ」となる。

とゆー事で、「NotB(勝ったものが強い)ならば、NotA(強いものが勝つのではない)」=「勝ったものが弱いならば、強いものは必ず勝つ」となる。さて、形式論理学では、このAとBには何を置き換えても、最初の命題が真ならば成り立つ。

そこで強いもの=星野ジャパンとすると、「星野ジャパンが勝つのではなく、勝ったものが星野ジャパン」となる、あれれ、何かヘンだ。そう、この星野発言にはもうひとつ初歩的な詭弁論理が隠されているのだ。だから直感的におかしいと分る。

それは、誤謬のパラドックスで、最初の「強いもの」と後の「強いもの」の意味が違うからだ。「強いものが勝つ」の「強いもの」は実力を意味しているが、後の「強いもの」は「たまたま勝った者」という一時的な評価を言っている。要するに実力とは必ずしも関係無い勝負の結果だ。だから星野発言は「本当の実力では強いが、たまたま勝負で負けてしまったのだ」となる。ま、こんな質面倒くさい屁理屈言わなくたって、誰しもそう思うだろう。

ところが、もう一歩踏み込むと、この発言自体が同義語の繰り返しや自己言及の矛盾になっている事が分る。この場合の「強いもの」とは「勝つもの」として本来定義される言葉だ。勝てないものは強いとは言わないのである。

言葉本来の定義を否定しているコメントだから「勝つものは勝たないが、勝ったものは勝つものだ」となって意味不明の無茶苦茶なコメントとなる。美人=美しいと定義して、私は美人なのに美しくない言ってるようなものだ。

さて、ベンダソン流の怪しい屁理屈はこれ位にしておこう。要は勝つから強い(実力のある)ものなんであって、負けたものは強くは無いし、その時点では実力も無い。もし可能性があるならそれは可能性であって強者になる可能性もあるし、弱者のままの可能性もある。

この星野発言に批判が集中しなければ良いがなあ・・・・・星野監督はタブン考えに考えて、「星野ジャパンは強いと思い込んでいたがそれは間違いだった、勝たなければ意味が無い、勝ったものが強者だ」と言いたかったのかもしれないが、だとすると少し省略が過ぎた。口は災いの元、も少し慎重になった方が良いのではと、老婆心ながらチト心配になった次第。ではまた。

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コメント

 文中の言葉が汚い。
 どこが汚いかは示さない。そういった言葉を私は使わないから。

 間違っても、品がなくて育ちの悪い管理人のこのサイトを再び見ることがないように、ブラウザの機能でアクセス禁止にしておきます。

 日本国憲法で品性による差別が禁止されていなくて、本当に良かった。品性が無いのは良心にはよらないから、顕になった管理人の精神そのものが、既に日本に存在する自由を失っているというもの。

投稿: 常識人 | 2008/10/10 09:41

日本国民A様、コメントありがとうございます。

日本国民Bとして思うのは、確かに星野監督は敗軍の将、兵を語らずで、自らの責任を認めていますが、だったら退場したら?WBC監督?そりゃないでしょ、かな。

ちなみにステッセルは死刑判決後10年に減刑されたそうな。戦った後で罰するのは、犬や猫じゃあるまいし、却ってモチベーションが下がるし、民度の低さを露呈すると思うので、まあ、ここは兵を語らない将軍の自主的判断と自己規制を見てみたいものです。

取り急ぎ

投稿: ベンダソン | 2008/08/25 17:26

結局星野japanは弱かった、ってことですよ。
日本野球界の持てる技量等は決してCubaやKoreaに比し負けていない(私は一番だと今でも)思っています。しかし、選手選考、勝つ意志力の強さや結束力、チームプレーの練習、采配(スタメン、投手交代etc全てのマネジメント)の点を含めた総合力の面で明らかに負けていた。
総合力を発揮するために監督やコーチが居るのではないのか?力を発揮できなかったのは監督に責任が有る。
日露戦争で日本に負けたロシアのステンシル?将軍は、帰国後戦争裁判で死刑に決定しました。オウンゴールでチームを敗戦に導いた?ベネズエラのサッカー選手は、帰国後撃たれました。

投稿: 日本国民A | 2008/08/25 12:57

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