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2009/09/07

官僚は目の敵?

環境省課長補佐が、民主党の環境政策の矛盾点を指摘する批判論文を朝日新聞に投稿し、4日付朝刊に掲載されたことが論議をよんでいるようだ。でも、例によってなんかヘンだ。何が問題なのかよく分らない。いつものパターンで単語に反応して踊らされているだけではないか。

件の投稿者が優秀か否か、あるいはどんな人物かは全く知るところではないが、エリートには違いない。こんな事で、人材が抹殺されてしまうならば、この国の先は暗い。まずはこちらの記事から。

http://www.47news.jp/CN/200909/CN2009090401000440.html

<引用開始>

環境省課長補佐が民主批判投稿 「省内で議論を」と環境相

 環境省課長補佐が、民主党の環境政策の矛盾点を指摘する批判論文を朝日新聞に投稿し、4日付朝刊に掲載された。これに対し斉藤鉄夫環境相は同日の記者会見で「政権の移行期で職員に不安があることは理解できるが、(投稿前に)省内でしっかり議論してほしかった」と述べ、投稿は控えるべきだったとの考えを示した。

 斉藤氏は「あくまでも個人がしたことであって、環境省が組織として関与していることは一切ない」と説明。処分について同省は「考えていない」としている。

 課長補佐は投稿で、民主党が温室効果ガスの排出量を25%削減する目標を設定する一方で、排出量を増やす可能性がある高速道路無料化とガソリン税などの暫定税率の廃止を打ち出している点を取り上げ、「方向性の異なる三つの政策をどのように実施すべきか」と指摘した。

2009/09/04 13:21 【共同通信】

<引用終わり>

<環境省課長補佐 民主党 批判>でネット検索すると、この手の記事はゴマンとヒットするが、肝心の投稿本文はどこを探してもヒットしない。同じくヒットした掲示板では、この環境省職員をボロクソに批判している書き込みが多いが、いったい彼らのうち何人が投稿文を読んだのだろうか。

大多数の人々は、共同通信もしくは産経の記事を読んで、「けしからん」とか「そうだそうだ」と騒いでいるのではないか、というか、この共同の記事自体さほどこの補佐を批判しているようには見えない。だからひょっとして批判する人々は見出しの「民主党批判投稿」だけを見て反応しているのではあるまいか。

Kiji001 結局、どうやっても批判の対象となっている投稿本文が見つからないので、図書館に行って見つけてきた。それがこれだ。これを読むと、オン・オフで判断すれば民主党を批判していると言えば言えなくもないが、彼は民主党の政策がダメだとは断定していない。タイトルにあるように慎重な論議が必要だと言っているだけだ。至極当然だと思う。

この課長補佐は「・・・これらの政策をマニュフェストに掲げた政党が、選挙で勝利したという事実は重い。私も公務員の一人として、その実現に向けて取り組むつもりだ。しかし同時に政策の実施に伴う副作用を正確に分析し、改めて政治と国民に問いかけることも、公務員の重要な役割と考えている。30%減という中期目標、高速道路無料化、暫定税率廃止という方向性の異なる三つの政策をどのように実施すべきか、齟齬を解消する政策(例えば環境税)も議論し、全体を見通した上で方針を決定することを期待したい。」と結んでいる。

はてさて、この文章のどこがおかしいのだろうか。前段を読んでもCO2の05年比30%減は具体的な根拠を示して相当の覚悟がいるとは述べてはいるが、ダメとは述べていない。高速無料化の影響についても、第三者の試算結果を提示し、これは本当ならばと前提条件を明らかにした上で意見を述べている。

この補佐の意見を批判するならば、根拠となる前提の誤りを指摘するか、彼の意見を否定する新たな論拠を示さなければならないが、そういう反論はついぞ目にしない。もっぱら、この補佐の意見に対する批判は、意見の中身ではなく「与党批判」であるとレッテルを張っての事に見える。

曰く、省内の合意が取れていないといった批判だ。だが冒頭に「私個人の意見であるが」と断りを入れているから、個人の意見であっても官僚は意見を述べてはいけないと言うなら、法で禁止すべきだろう。

だったら、個人で出版し意見を述べている官僚はいくらでもいるが、何故今まで問題になってないのだろうか。どうもこの辺の基準が良く分らない。

件の補佐のミスは環境省課長補佐という所属と地位を明示してしまったところにあるのかも知れない。個人の意見ならば、公務員だけでよかったような気もするが、顔写真入りだからいずれバレる、だったら素直に所属を明示しての個人見解を表明したほうガ良いとも言える。

誰かの逆鱗に触れたのか、あるいは記者にいかなる思惑があるのか、さっぱり分らないが、この補佐がやり玉に挙げられた論文そのものは、よく読むと至極まっとうな内容で、予め予想される反論や批判に対する予防線が張ってあり、反論が難しいことが分る。

ここ最近、環境省の談合疑惑とか、唐突に環境省批判のような記事が出ては消えるが、いづれも重箱の隅をつつくような記事で、具体的検証も追及もなく、フッと出てはすぐ消える。

ここから先は、まったくの推測だが、逆に現体制の環境省全体が例外的に至極まっとうな省で、言うべき事を言ってるだけなんではないだろうか。それを快く思わないグループがなんとか、潰してやろうと粗探しをしているような気がしてならない。

温暖化対策を始め、環境問題のプライオリティは今や国政の最重要課題の一つになっているはず。そのために環境庁から環境省になったはずだ。ところが環境省は規模も予算も驚くほど小さい。そして温暖化対策関連の予算は、国交省も経産省もガッポリ持っていて、いったいどこが主幹省庁か分からない。

言ってみれば、国道整備や産業振興の予算を環境省が持っているような違和感がある。いづれにしても、今の環境省を良く思わない勢力が、なんとか重箱の隅をつついてつぶそうとの意図が見え隠れしてしまうのだ。

さて、こういった諸々の推測は、披露してみたもののあまり意味はないだろう。推測は推測にすぎない。だったら書くなって?うむ、ごもっともも。では先行こう。でだ、件の投稿は、批判しようと思えばいくらでも批判できるし、誉めようと思えばこれまたいくらでもできてしまう。

但しその場合の論拠が問題なのだ、すでに述べたようにけなす方は、中身の話ではなく作法とか意見表明のやり方を批判している。と言うか、それしか批判が出来ないようだ。一方、別に誉める気もないが、冷静に読めば、内容的にはまっとうだから隙がありそうで無い。

一見、この補佐の論文に隙があるとすれば、高速道路無料化がCO2削減に反すると言う下りだろうが、ちゃんと自分の意見ではなくNPOの意見として紹介しているから、この部分に何らかの正当かつ論理的な批判が加えられたとしても、ああそうですか、だからそういういう議論が必要なんですよ、で終わりだ。

要するに勝ち負けとか、批判とかの類の文章ではなく、国家経営に重大な影響がある政策は十分な議論が必要であるとの一般論を、例示しているに過ぎない。

だから、よもや件の補佐を、こんな論文を勝手に発表しやがってと、民主党が左遷したりすることはないとは思うが、もしそんな事になったら、省内が委縮してしまい政権は裸の王様になりかねない。

部下のむやみな野放しは、組織管理上問題あるが、さりとて、ちょっと世間(を装った)の非難を受けたからと事後法的に、制裁を加えるようでは、もっと上手くない。件の補佐の論理に論理的に反論できないならば、素直に「ああ、キミの言う通りだ。だからキミがまとめなさい」と言うくらいの懐の深さを、民主党には望みたい。

恐らく、今後この手の「ほらほら、アイツはこんな風に民主党の悪口言ってますぜ」みたいなご注進が起こってくるだろう。政権与党になったからといって、民主党はそういう愚劣な論理に乗ってはならない。まあ、杞憂とは思うが念の為、この補佐に関する記事を引き合いに問題提起してみたのが今日の記事というわけ。ではまた。

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コメント

こんばんわ。

この方は単に目のかたきにされたのではなく、上司に見捨てられた(売られた)のではないでしょうか。

つまり、上司はいけにえを民主とマスコミにささげ「わたしはあなたをこんなに慕っています」と意思表示した。

・・・

多少なりとも間に入ったりかばったりは無かったのでしょうか。

投稿: 鉄馬 | 2009/09/09 23:16

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