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2010/04/16

ステレオタイプの蔓延

ステレオタイプとは、元々社会学の用語で、紋切型態度とも言う。印刷のステロ版(鉛版)印刷術が語源で、判で押したように同じ考えや態度や見方が、多くの人に浸透している状態を言う。ステロタイプとも言う。(ウィキペデア)

早い話、偏見とか先入観だ。オーディオのステレオとは全く関係ない。恥ずかしながら筆者は、そのステレオと思って、最初意味が理解できないでいた。立体的なモノの考え方?とか右左別々の支離滅裂?とか訳のわからん解釈を試みては、前後の文脈と合わないので変だなとは思っていたものだが、要は単なる無知だ(恥)。

本日の話は、民主党が売り物にしている事業仕分けは本物か、ただのパフォーマンスかと言う話。このところ2回書いた蓮田SAスマートIC事業は決してローカルな話題では無く、無駄な公共事業の典型で、しかも改悪に税を投入するもの。これを見過ごすならば、一事が万事、八ッ場ダム中止も、事業仕分けも中身に関係ないただのパフォーマンスではないか、と言うことだ。これが結論、以下は例によって長いので、忍耐強い方は、お読みいただければ幸い。

ところで拙ブログだが、時々読者諸兄の関心にジャストミートする事があるらしく、突然ランキングが上がって1位とか2位とかになる事がある。そこまでトップに位置しなくとも、書いていれば必ずシングル入りするから、まあ、有難い。

ところが、友人F氏が権力(ちとオーバー?)と戦っている蓮田スマートICについての記事に関しては、記事をアップしたら逆にランキングが下がった。現象としては、更新をさぼった時と同じ現象だ。ところがアクセス数は変わらないどころか、むしろ若干増え気味なのだ。

推測するに、おそらく拙ブログの読者には関心の無いテーマだったようだ。(なのに何故アクセスが増える?)

ただし、拙ブログの「筋がとーらねーじゃねーか」というスタンスは一貫して変わってないので、一つには表現力の問題があったのではないかと反省している。F氏に肩入れするあまり、それが第三者から見たら白けてしまうのかも知れない。

もう1点は、不変性の無いテーマに見えるということかもしれない。スマートイIC全般に関わる問題ではなく、そのうちの一つの蓮田SAの話なのでローカル過ぎて、人々の関心を引かないのかも知れない。

何を持って関心を引かないと思ったのかは、自分でも根拠希薄だなと思うが、コメントがほとんどないからだ。あまりにローカル過ぎて地元民以外コメントのしようが無いと言うのもあるかも知れないが・・・。

ところが筆者自身は、この蓮田SAスマートIC問題を決してローカルな出来事だとは思っていない。だから書いたのだ。

地元住民は決してムシロ旗掲げて反対している訳ではなく、住環境を守ってくれと言うささやかな要求をしてるだけだ。しかも現に幹線道路に繋がっている道路を使えば影響が最小限に済むのに、道路を新設してまで住宅地に通過交通を引き込む理不尽さを何とかしてくれと言うもので、理にかなっている。

八ッ場のように既に動いた公共事業を中止しろと言うのではない、住民の側から交通計画上技術的に理に叶っており、しかも経費が安く地元の住環境も守れる案を提示しているにも関わらず、改悪効果しかない案を行政が進めようとしているのである。

しかもそれに対する説明は全くなされない。F氏はキチンと考え方を書いた資料も手渡し民主党の地元選出議員に説明したと言うが、全く関心を示さなかったらしい。事業仕分けと言いながら何故、こうなるのだろうか。

住環境を守りながら経費を掛けずにスマートIC整備が出来るのに、敢えて経費を掛けてまで住環境を破壊するならば、せめてその理由くらいは説明されなければオカシイ。だが、おそらく読者諸兄も含めてそこまで考える人々は少ないのではあるまいか。

おそらく、なんで今更と思われるのだろう。もしそうならこの構図は冤罪事件に似ていると思う。これまでいくらでも反論の機会はあっただろうと誰しも思う事は想像に難くない。しかし、その過程がほとんど全部、虚偽の積み重ねで既成事実が築きあげられてきたならば、一体どこで反論出来るのだろうか。

後でいくらでも公の場で主張できるから、とりあえず自白調書にサインしな、というのと似ている。そして裁判では有力な証拠として調書が採用され有罪となる。いくら弁解したところで、調書があるではないか、となる。その調書は錯誤に基づくから無効だなんて話は通らない。

一事が万事とはこういうことを言う。そして無意識のうちに広く国民全員にその概念が行き渡り、一事は自分に無関係の事として深く考えない。一事が自分の身に降りかかってきたときに、これは万事だと気づいても、かつての自分がそうであったように、人々は単なる一事として関心を示してはくれないのだ。

蓮田SAスマートIC問題においても、同じ現象が起こり、F氏や住民がいくら計画の不当性を訴えても、その計画の内容にまで考えが及ぶ人はほとんどなく、もっぱらモノの言い方がキツイとか、今更といった手続きの話に終始するようだ。

そして、人々が抱くイメージは、住民反対運動なのである。人々は、住民エゴで公共事業に反対する市民活動家というレッテルを張ってしまうのだろう。

だがF氏は言う、「反対運動をしているのではない、錯誤に基づく意思決定はオカシイし、経費を掛けずに住環境を悪化させないやり方があるんだから、その計画で進めてもらいたい。どうしても税金を使いたいならば、工事をしないで金だけ業者にばら撒まいてほしい。その方がより安全なスマートICが出来るのだから。

F氏らの活動と主張は、公共事業に反対していないのだから住民エゴでもなんでもない。冷静に考えれば、何の調整も無しに直ぐに安全便利な公共事業が出来るのに、敢えて害をまき散らす様な計画を、一切説明も無しに強引に推し進める行政こそがエゴだろう。

F氏から昨晩電話があって、住民共々国交省の担当者と会ってきたらしい。その結果は、全く話にならなかったと言う。当初新聞記事の内容を確認したいと伝えたらあっさりOKとなり、一生懸命資料を用意して行ったらしい。

ところが、事前の電話の様子とは打って変わり、何しに来たのかと言わんばかりで、F氏が名刺を出しても自分の名刺すら出さなかったという。電話とは違うあまりの変化にF氏は、おそらく蓮田市から相当なバイアスがかかったのだろうと推察する。

話を聞く限り、国交省担当者は、明らかにF氏をプロ市民であるように思いこんだ節がある。開口一番何しに来たのかで始まったので、「『蓮田市から住民説明や安全性確保について問題ない旨説明受けた』との新聞記事について確認したい。それと計画に疑問があるので提案したい」と言うと、提案を聞く立場に無いとのこと。

確かにその通りだろうと思ったF氏は「予算を付けたのは国交省なので、その責任の範囲で何故このような計画に予算をつけたのかお聞きしたい。ついてはその疑問を説明するために、抽象論ではなく、よりよいと思われる計画を提示するだけだ」と言い方を改めたそうな。

いづれにしてもF氏は自分達の考えを国交省に押し付ける気は毛頭なく、おそらく蓮田市がこれまで住民にウソ八百を言ってきたので、記事が正しければ国交省もウソの情報で判断をしてしまったのだろうと考えたと言う。なので、それを教えるだけであり、担当レベルに何かをしてほしいとは端から考えてもいないし、出来るとも思ってないようだ。

ただ手順として、いきなり事業仕分けがおかしいと政府やマスコミを動かしては、末端で誠意をもって働いている人たちが追い込まれかねないし、その一方ではもし怠慢や悪意があったならそれを確認したかったようだ。

だから、F氏は正確な情報収集が目的であり、国交省の担当レベルには何か事態の打開を期待したわけではなく塩を送るくらいの気持ちだったのだが、いざ会談を始めると、ほとんど聞く耳を持たない態度に、会話が通じないと諦めて帰って来たという。

で、F氏はその事を別に怒っている様子は無く、一応こちらの考えと情報を誠意を持って伝えたので後の国交省担当レベルの判断は彼らの問題なので関心は無いと淡々としている。しかしが、そこで気になったのが、事前の電話とは打って変わった、あたかも反対派住民と対峙するような身構え方だったと言う。

おそらくは、反対派の住民活動家ではないかとのバイアスがかかり、まさにステレオタイプなモノの見方となったのだろう。F氏はこの1カ月を仕事もそっちのけで、このスマートIC問題に掛かりきりになり、様々な資料を集め整理しまとめ上げたが、そうした活動も苦労も、何もしない人々には理解されないようだ。

何もしない人々は、何もしない事が当たり前であり、故に一文の得にもならない事を何故やるのかが全く理解できず、そこに何か利益があるのだろうとのレッテルを張らなければ理解できないらしい。これまたステレオタイプなモノの見方と言えよう。

誰もが疑問に感じる問題を問題意識として持ち、その疑問を解決しようとした時、ストレートに問題なり疑問点の解決を考えるのではなく、常に別の視点と価値観でモノを判断する習慣のようなものが、この国を支配しているように思えてきた。

F氏は単純に、現に幹線道路に接続しているのだからそれをスマートIC整備に利用すれば、自分達の生活環境を守れるし、経費を掛けずに済むと気が付き、事業仕分けとは矛盾するので正当な要求だろうと考えた。

ところが、この明確な論点をストレートに考える人はほとんどいなくて、今更とか、市長選への嫌がらせとか、サヨク系の市民活動家とか、目立ちたがり屋といった見方をする人々が少なくないのかもしれない。

その一方で、ひょっとしたらF氏は虎の尾を踏んだのかも知れない。本人は全く気にも留めてはいないが、F氏と反対側にいる組織のシンパが心配して、F氏が市の案を否定するのは、筋が通っているだけに非常に危険なので、気をつけるよう注意されたと言う。

これは、F氏の身を案じての忠告なので脅しとか脅迫の類では無いし、タカが数億の事業なので考え過ぎだろうと気にも留めていなかったけれど、いわゆる信頼すべきすべき筋からの情報と合わせると俄然リアリティが増してきて、思い出したという。何とまあ、きな臭い事。

もし蓮田市がスマートIC整備を実現したいならば、F氏の案で何の問題も無さそうだし、国交省も案を変えたからと言って税の目的外流用にはならないだろうと言っているので、直ぐに実現できそうだ。

だが、問題無く直ぐに出来そうな整備をせず、今の案に固執し、道路を新設してまで住環境を破壊する案で整備するのか理由を示さないでこれを強行するならば、明らかに行政の目的はスマートIC整備ではなく、スマートIC整備を名目とする用地買収と道路工事となる。

日本中にステレオタイプなモノの見方が蔓延した中では、事業仕分けに反する税のムダ使いであると指摘しても、単なる蓮田市の一事として受け取られ、人々の関心を得られないまま事は進むのかも知れない。

だがその事を民主党が知っても知らん顔でいるならば、この先いくら事業仕分けだなんだと言っても、単なるパフォーマンスに過ぎない。もし蓮田SAスマートIC整備事業に妥当性があるならば、住民が指摘する疑問点に説明すれば済むはずだ。

説明に住民が納得するしないといった次元以前に、全く疑問に答え無いならば、事業仕分けはパフォーマンスと断定さえ出来よう。

この問題は決してローカルな問題ではない。一事が万事の一事なのである。

本日これにて、

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コメント

F氏が極左系市民とみなされ、それで蓮田市と国交省がグルになったのですか。
本ブログで紹介されたF氏を始めとした地元住人の方々と市とのやり取りではそのような感じではないと思いますが。市がおかしいと思います。
市に意見を云うとそれで極左とされてしまうのでしょうか。
それなら私も地元の自治会(町内会)の役員をやっており、時々市に具申することもあるのですが、とすると私も極左系市民とみなされるのでしょうか。
一方私は蓮田に生まれ育ったので地元神社の氏子総代や菩提寺の役員もやっているのですが右翼系市民ともみなされるかも知れません。
私はサラリーマンをリタイアしたごく普通のおっとりした一市民なのですが。
自治会総会、神社の春の例祭、寺の役員会及び大般若転読会(だいはんにゃてんどくえ)を無事終えホットしているところです。
F氏及び地元の住人の方々の行動が日の目を見ることを祈ります。

投稿: じょう おさむ | 2010/04/19 10:26

○じょう おさむ様、コメントありがとうございます。

おそらく、額面通り、最初は市民からの新聞記事の確認と受け取り、軽く考えたのでしょう。

ただF氏は、ありのままに新聞に出ているFと名乗ったので、念の為蓮田市に確認したら、強烈なサヨク系プロ市民とでも聞いたのでしょう。

故に攻撃されると思い込み、ひたすら身の安全を図った。まあ、こんなところでしょうね。

ですが、本文にも書いたようにF氏にとって見れば、国交省のタカが関東整備局には期待するものは最初から何も無く、従って攻撃どころか助け船を出しと言う事のようです。

と言うわけで、国交省担当者の対応は彼ら自信の勝手な解釈若しくは選択なので、たぶんどうでも良い事なんだと思います。もしこの後F氏の行動が日の目を見て、政府を動かしたなんて事になった時、F氏を恨んでもお門違いと言う事です。

それは、蓮田市の関係者にも当然当てはまるでしょう。

投稿: ベンダソン | 2010/04/18 22:55

国交省の担当者が新聞記事の確認の面会を受けておきながら面会時に記事の確認もできなくなるとは、その間どのようなことが起こったのでしょうか。不思議でなりません。

投稿: じょう おさむ | 2010/04/17 16:32

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