緊急経済対策に隠れたムリ・ムダ
前エントリに書いたような暴挙を、何故蓮田市はやったのか。国民がお上に逆らえない明治大正ならいざ知らずネット時代においては直ぐにバレテしまう事なのにだ。スマートIC計画に余程やましいところがあるだろうか。
F氏の持つ数々の客観的証拠や録音、説明を知れば、驚く。ちょっと言葉が汚くて申し訳ないが、職員は直ぐにバレるウソを平気で言うようだ。これについては後ほど紹介するとして、先ずはこの蓮田SAスマートIC整備計画の杜撰さ、いい加減さについて指摘しよう。
1.市が強硬に進める現計画とは・・・
図1は現状の問題点である。幹線道路(県道)からの裏ルートとして橋を渡って来た車が生活道路(市道)の①地点に合流し、朝夕の渋滞を酷くしている。
図2は、蓮田市が提示している計画だ。現に幹線道路に接続しているにも関わらず、図の破線部分に新たに大型車両の対面交通用の8m道路を新設する案である。
図3はF氏ら住民が考える案だ。現状で幹線道路(県道)に接続している道路があるのだからこれを利用する案である。橋が狭いが、現に車両が通行しており、その交通量はスマートICの予測と御ほぼ同じである。従って、スマートIC利用者の通行は危険であると言うようなロジックは成り立たない。
2.現計画の問題点
市が推し進める計画には、つぎのようなどう考えても理解し難い謎がある。
①何故、幹線道路に接続しない?
先ず、第一の疑問は、何故幹線道路に接続しないのかだ。スマートだろうが普通のインターだろうが、都市間交通である高速道路は幹線道路に接続するのが常識である。スマートICを利用される方はご存知かと思うが、普通スマートICの周りには人家がまばらである。
だから、幹線道路以外に接続している場合も少なくないが、田んぼや畑の中の道路だから幹線道路までほとんど人家が無い。このため機能としては実質幹線道路に接続するのと大差ないのだ。
ところが、この蓮田SAには幹線道路の県道が並行していて、現に蓮田スマートICが整備されるSAからこの幹線道路へは、日常的に車が通っている道路で直接接続しているのだ。ゲートを出て橋まではSAのサービス道路だが、これを使う事は、住民案も市の案も同じだ。
そしてそこから先は一般車両が日常的に通行しているから、スマートIC車輛が通行できない等と言う理屈は成り立たない。一体何故、現に幹線道路に接続している道路があるのに、使わない計画とするのだろうか。
②何故、道路を新設する?
次なる疑問は、何故わざわざ道路用地を買収してまで、進入道路を新設するのだろうか。繰り返すが現況で幹線道路に直接接続しているのにだ。
③何故、それを住宅地まで引き込む?
で、どうにも理解し難いと言うか、これ単なる地域住民への嫌がらせとしか思えないんだが、一体何故、新たに用地買収して道路を造ってまで、それを住宅地の中に引き込む必要があるのかだ。新たに築造するその進入道路が接続するのは住宅地の生活道路(市道)だ。
何度も繰り返して恐縮だが、現に幹線道路に接続しているのに、それを使わずわざわざ住宅地の生活道路まで都市間交通である通過交通を引っ張り込むのか、専門家でなくとも首を捻る計画と言えよう。
④何故、8m?
でもって、その新設道路が何故8mなのかだ。住民説明会では、住宅地の中を大型車が来ないのかと言う住民の不安に対して、スマートICは乗用車だけ利用するから大型車は通さないと言っておきながら、これでは首をかしげざるを得ない。
聞けば、SAへのサービス車輛の為と言うが、じゃ今現在どうしているのかだ。その新設予定の道路が無い今現在、いったい蓮田SAに資材を届ける運搬車両は、空を飛んできているとでも言うのだろうか。
現状でサービス出来ているのだから、新たな道路なんて要るハズがあるまい。こんな理屈専門家でなくとも分かる話ではないだろうか。
⑤一体誰の為の工事か
イヤハヤ、とは言え、物事には絶対正しいと言う事は無いから、F氏の提案が絶対正しいとは限らないとはF氏自身の言葉だ。だから当然に何か知らない条件があれば、また別の解釈も成り立つだろう。
だが秘密主義の現状の下、知り得る条件では、どう考えても嫌がらせに過ぎない公共事業に見えてしまい、一体誰の為の工事かと首をかしげてしまう。
3.進め方の問題点
次にこれまでの進め方の欺瞞性についてお示ししよう。住民はとにかく怒っているが、ここまでウソだらけでは、当然だろう
①説明責任への疑惑
■説明責任の謎
蓮田SAスマートICは最初、社会実験採択であったが、本格設置に向けて既に事業採択を受けている。不思議なのは採択要件の第一に、「周辺道路の安全性確保地元住民への説明責任が果たされる事」となっている。
だから採択後に開かれた住民説明会では、これまで何ら説明を受けてないから、国交省は「説明責任を果たしてない事を知っているのかと」質問が飛んだ。すると、蓮田市の責任者は「国交省には伝えてない!」と明言し、これがハッキリと多くの人に録音されている。それがこの住民が携帯で撮った動画だ。
■国交省は説明責任不要と判断した?
つまり国交省は採択の段階では、説明責任不要と判断したと受け取れる回答なのだ。はたして本当に国交省がそんな考えで、この事業を採択するのだろうか。F氏は締め出された協議会で、この事を確かめようとしたらしいが、それを察知した蓮田市職員はF氏を排除したのかも知れない。
■蓮田市が虚偽の報告?
構図としては国交省もグルだとした方が面白いのかもしれないが、決して国交省の役人はバカではないし、ムダな公共事業をしたがっている訳ではない。だから、蓮田市が虚偽の報告をして採択を受けたのではないかと思われるのだ。
■蓮田市は国をペテンにかけたのだろうか?
そしてそれはこの記事で明らかになった。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/saitama/20100410/CK2010041002000090.html
<部分引用開始>
国交省関東地方整備局の担当者も「計画が承認された時点で、住民への説明や安全性の確保に問題はないという説明を市から受けていたはずだ」と言っている。
<引用終わり>
住民説明会での市の説明とは180度違うが、国交省が自ら定めた採択要件を反故にするはずもないから、蓮田市が国交省に虚偽報告をして、採択を得た事は想像に難くない。だとすれば、蓮田市は国をペテンにかけたことになる。
■実は大変な事件
虚偽・錯誤に基づく意思表示や契約は法的に無効だから、この蓮田SAスマートIC整備事業の採択は無効となるハズだ。
蓮田市は、住民も国も欺いて、国の予算が余ったからと言って意味も無く住環境を悪化させる工事を進めようとしているならば、これは実は大変な事件だ。
スマートICの必要性は理解できるが、住環境を悪化させる為でしかない新規道路整備の必要性は、事業仕分けが行われる中どんな理屈でも説明は困難だろう。
②意味不明の住民説明会
■つつましい住民の要望
蓮田SAスマートICの社会実験採択後は、何度か住民説明会が行われた。住民にしてみれば、事後承諾だが、それでも何が何でも反対と言う意見は少なく、スマートICの新設道路が接続する市道への報道設置などの安全対策をしてほしいと言うつつましいものだ。
■理解不能な論理
ところがそれに対する蓮田市の説明は、「安全対策は行いますが、直ぐにはムリなので、スマートIC整備とは切り離して考えてほしい。」と言うもの。聞いた瞬間、地元住民は何を言われたのかポカンとして理解できない。
気を取り直して、じゃあ、いつになったら安全対策を実行するのか、その担保は?と聞くと、それは分からないとの回答に、一斉にブチ切れてしまった。そりゃそーだろう、借金をしておいて、必ず返すが何時になるかは約束できないと言ってるようなもの、理解不能な論理だ。
■住民の不信感
周りくどい言い方をすれば、住民は理解できまいと踏んだのだろうか、これほど人をバカにした話はあるまい。こう言う説明をしれっと言うところに、住民は、行政への不信感を募らせたようだ。先の東京新聞の記事にある職員のコメントには、噴き出してしまった。
<部分引用開始>
国交省のスマートIC制度実施要綱によると、「周辺道路などの安全かつ円滑な交通の確保」「事業者による地域住民への説明責任」などが要件として規定されている。
市の担当者は、住民が求める市道拡幅について「土地買収で五年近くかかる可能性もあり保証しようがない」と説明。「安全対策で住民の合意はとれていないという認識だが、安全対策をしていく方向性で住民とは一致したという解釈」と話す。
<引用終わり>
■意味不明
赤字の部分に注目いただきたい。何じゃコリャだ。採択要件の「円滑な交通の確保」が「保証しようがない」?じゃ採択要件を満たしてないってことではないか。そして「安全対策で住民の合意はとれていないという認識だが、安全対策をしていく方向性で住民とは一致したという解釈」と言う。この日本語、誰か理解できる人がいるのだろうか。
こう言う理屈を公に言うかねえ。住民説明会で住民は安全対策を求めているのに「住民の合意はとれていないという認識」なら、住民が求める安全対策はやらないってことを正直に言っちゃってる訳で、なのに「方向性で住民とは一致したという解釈」って何?
③姑息な小細工
■いつの間にか話し合い?
他にも知性を疑ってしまうのは、例えば住民説明会のタイトルがいつの間にか「話し合い」になっている事だ。F氏が提供するこれまでの市の説明資料と録音を確かめる限り、説明の内容は毎回同じ、一歩も前進せず、しかも安全対策は一向に担保されない。それなのに、いつの間にか話し合いをした事になっているのだ。
■元に戻ったタイトル
気付いたF氏が話し合いなら話し合いでも構わないから、そうであるならそうと言うようにサトした上で、ならば議事録を出す様に申し入れると、ハイと約束しておきながら一向に出す気配は無い。そうこうしてるうちに、いつの間にか、タイトルが説明会に戻っていたとF氏は苦笑する。
■一体どういうメンタリティなのか
この姑息さは一体どういうメンタリティなのか、どうにもやり取りの録音を聴いているとやり切れなくなってくる。
④約束違反
■出まかせのウソや約束違反
既に多くの地元住民の録音で確認済みだが、その説明会での出まかせのウソや約束違反には、これまたたまげる。ほとんどコンプライアンスとか説明責任とか、全く理解している様子が無い。だから平然と守る意思の無い約束を自信たっぷりに断言している。
■毎回同じ説明
住民は毎回のように説明会で、同じ説明の繰り返しで進展が無いので、「説明会の回数を持って説明したとはしない。住民が納得できるまで説明会を続ける」との約束を取り付け、くどいほどに確認をしている。
■屁でもない住民説明会
2009年10月の説明会でもこの点を確認し、住民から「間違っても予算化する事は無いよね」と念を押され頷いていたが、その3カ月後には臨時議会を開いて予算を可決してしまった。さらには今年度の当初予算にも新たな予算が組まれた。住民説明会で何を約束しようと屁でもないと言う感じだが、じゃあ何故メンドクサイ説明会を開くのだろうか。
■正論には太刀打ちできない?
やはり、どんなに約束を反故にしようとも、説明会の回数だけで充分に説明した事にして押し切る事が狙いだろう。ところがそこにモノを言うF氏が登場したから、さあタイヘン。これまでのやり方や計画内容に後ろめたい蓮田市は、正論を言うであろうF氏に太刀打ちできないと思い、切羽詰まって暴力的排除に及んだのだろうjか。
■目先だけ
とにかく蓮田市の職員は、目先の事しか考えが及ばないのだろうか。そんな事したらF氏が黙っているはずもなく、新聞社も国交省も動かしかねないし、下手すりゃ大臣や政府だって動かしかねない。勿論コネがあると言うわけではなく、正論だからである。
■ネット住民への期待と使命
見てれば直ぐに想像付きそうなものなのに、タカが市民一人と見くびったのだろう。今後の展開に注目したい。拙ブログ読者の皆様は、是非ともこれ単なる一痴呆都市の問題とせず、非民主的で不透明な公共事業として問題視していただければと思う。
ネットを通して日本全国が注目しているぞと分かれば、いくら痴呆都市の職員といえどもそうそうデタラメを強行は出来まい。だから、どんな事でも構わないので、職員が注視しているこちらの掲示板に書き込んでいただきたい。
http://6253.teacup.com/ohayasi/bbs
今のところ、記事にしたのは東京新聞と朝日新聞だが、三大紙始め主だった新聞社が取材してるので、順次記事になっていくだろう。だがそれ以上に、ネットが注目すれば、強硬策や不正は出来にくい。
来月は市長選だそうだが、こうした強硬策と関係あるのだろうか。監視できるのは意識の高いネット住民しかいまい。よその街の事として見逃せば、割れ窓の理論で日本全国に、こう言ったムリ無駄な公共事業がはびこるだろう。是非とも、こちらの掲示板への書き込みをお願いする次第です。
http://6253.teacup.com/ohayasi/bbs
本日これにて、
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コメント
正義の人さんへ
キミは長い文章が理解できないみたいね。
蓮田市の職員さん?
投稿: 通りすがり | 2010/11/18 00:32
この人、何が目的なのかな?
まさか蓮田市をゆすろうと思ってるんじゃないだろうな?もしかして犯罪者?こっわー
投稿: 正義の人 | 2010/11/17 23:47
機械化と海外流出によって雇用は減る。
雇用が減れば雇い主は賃金を下げられる。よって給料が減る。
給料が減れば物が買えないので物が売れなくなる。
つまりデフレ、あるいは不況の根本原因は雇用の減少である。
国民は2種類に分類される。
生産者 と 非生産者である。
すべての国の豊かさは、その国の生産者が作り出した物の総額である。
増税して国債発行を加速させることは、国内の生産者から金を奪い取って、公務員や完了、政治家、資本家などの既得権益者(ほとんどが非生産者である)にお金を配ることである。
よってますます雇用は減り、賃金は下がり、国内の生産者が追い詰められる。
ますます企業が海外脱出して悪魔の不況スパイラスが加速する。
公務員官僚の給料を7割カットして非生産者優遇制度をすべて廃止して、独立、公益法人はすべて廃止にして有能な若者を生産領域に送り込まなければ日本の未来は無い。
そのためにはまず政治家が自分の給料を自発的に7割カットして、全国民に手本として示す以外に方法はないが、
民主党にもがっかりです。
3橋などの軽罪学者や罪盛学者に言えることはただひとつ。
もういいから、黙ってろ。
投稿: 山内 | 2010/04/23 21:36
○じょう おさむ様、コメントありがとうございます。
>ブログでの紹介が過激でオーバーだなとの印象でしたが
そうかもしれません、反省します。
蓮田市によらず、どの街においても、行政に対する地域住民の監視の目が必要であり、それが集合して国家観につながると思います。故に割れ窓の理論にたとえましたが、思い入れが先行してしまったようです。
追記:今までやったこと無いのですが、全体にトーンを修正しました。
投稿: ベンダソン | 2010/04/13 11:16
ユーチューブを見てびっくりしました(蓮田弁ではイントネーションが微妙なのですが「たまげた」)。
昔からおっとりしている蓮田市で知らないうちにこのようなことが起きているのですね。
面白いブログだなと見ているうちに、前回いきなり蓮田のことが取り上げられびっくりし、「へだたりがある」とコメントしましたが、今回さらにびっくり。
ブログでの紹介が過激でオーバーだなとの印象でしたが、これから何が事実として起きていたのか検証してみようと思います。
蓮田に生まれ育ち今も住んでいる住民です。
投稿: じょう おさむ | 2010/04/13 08:24