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2010/09/05

「小沢=悪」に凝り固まる人々

昨日、ある民主党の集会に潜り込んだ。民主党代表選挙のための党員・サポーターの集まりで、残念ながら筆者には投票権が無い。会場には、小沢支持の国会議員と菅支持の国会議員が、それぞれ等しい持ち時間の中で応援演説をした。応援演説者同士は至極紳士的だ。

小沢・菅両氏個人の魅力とは全く無関係に、両応援演説者のアジテート能力には、差があって、どうもそれに左右されたキライも有ったように思うが、その場での印象は、菅氏優勢と言う感じだった。

両議員の応援演説の後、会場にいる党員・サポーターからの意見が求められたが、これがなかなかに熱が入っており、国民の真剣な思いが伝わってくるものだった。あくまで小生の主観だが、小沢支持者は概して論理的根拠を示して、だから小沢氏を支持するといった発言が多いのに対して、菅氏支持者は菅氏自体の良さを言うのではなく小沢が嫌いだから、あるいはたった3カ月で首相交代はみっともないから菅氏だ、というものが多かった。

会場のど真ん中に座ってしまったので、手を挙げたら偶然にも指名されたので、これ幸いに大要、次の様な事を言って、思いっきりアジッてみた。

     私は小沢氏の、あの顔が大嫌いだ!(どっとウケル。おそらく菅派から)。だがそのことと支持するか否かは別だ。何しろ彼ほど日本中の政治家の中でクリーンさが証明された政治家はいない!(またドッと受ける。今度は小沢派か)何故ならば、検察が足掛け2年に渡って強制捜査し、本人に事情聴取しても起訴できなかった。収支も全部開示されているのだ。こんな明らかな、目の前に横たわる大きな事実を何故見ようとしない。それでも政治と金と言うならば、バカだ。

     説明責任もバカの一つ覚え、毎週のように記者会見し、記者の質問が無くなるまで説明したではないか。もし説明責任と言うならば、具体的に何が分からないのか言うべきだ。具体的質問を本人が答えられる時には一切せずに、本人が居ない場で説明責任うんぬんを言うのは実に愚劣だ。

     そもそも政治と金と言うが、そんなものはマスゴミが作り上げたプロパガンダだ。その証拠に容疑事実を誰が言えるか。ただマスゴミに煽られて小沢=悪と思い込んでいるだけで、具体的に何がいけないのか、正確に言えるならこの場で言って欲しいものだ。言える訳が無いだろう。

     小沢氏がこれだけ嫌われるのは、既得権益を侵すからだろう。この国を変えるならば、いっぺんこれだけ嫌われる小沢にやらせてみたい。それでダメなら諦める、何しろ他はどれもこれも同じようなもんで変わり映えしないから。

持ち時間はわずか1分。その上どうせすぐには指されまいと思って挙手したらいきなり指されたので、思いつくまましゃべったので、ま、この程度しか発言できなかった。だが、ケッコウ会場では受けていたように思う。

で、私が愕然としたのは、そのあとかなり前列の人が指名され、その人は民主党のジャンパーを着て、いかにもスタッフか候補者然とした方。で、何を言うかと思えば、確かに小沢氏は無実かもしれないが、秘書は逮捕・起訴されているから政治的責任がある!と。

オイオイ、他党の候補者叩きじゃないんだぞ。それに推定無罪を知らんのか。しかも秘書の容疑は、今や公判を維持できなくなって、本来ならば、訓告程度で済まされる微罪に変更され、審議がストップしてるのだよ。

と、まあ、こんな感じで総じて、菅支持派の論調は、総じて小沢嫌いが根拠と言った印象だ。集会自体はわずか1時間で終わったが、よく自民党の集会にいるような、いかにも土建屋風、利権ズブズブっぽい人はほとんどいなくて、純粋に、この国の行く末を心配してる風な感じの人が多い。

それゆえか、ほとんどの参加者がリタイヤしたサラリーマン風だ。その中の興奮冷めやらぬ菅支持者と思しき参加者から、余程私が目立ったと見えて、議論を吹っ掛けられた。曰く、「3カ月前に(幹事長を)辞めたのはオカシイ、辞めるべきでは無かった。」

そのとーりだと思ったので、そう思うと答えた。すると「だから立候補すべきではない。違うと言うならば何故辞めたのか理由を言え」と。「?」である。見たところなかなか知的な風貌の老紳士だ。しかし理由は?と問われても本人じゃないから答えられないし、そもそもそれが出馬していけない理由になると言うのも全く根拠が分からない。

すると、顔をまっかにして怒りだし、何だそれは、何故辞めたのか理由を何故言えないのだ、とまくしたて、全くこちらに喋らせようとしないが、話がとぎれたので、説明しようとすると、話なんか聞かんと、さっさと立ち去るのである。オイオイ、聞いてきたのはそっちだろう。

で、他の方と話をしていると、再び同じ事をまくしたて、答えようとすると、話なんか聞かんとまた立ち去ってしまう。ううっ、頼むよ、だったら話しかけないで。

で、話は一旦ここでオシマイ。次に、夜はまた別の民主党応援団の会合に参加した。こちらは党員・サポーターではなくどちらかと言えばノンポリに近く、あまり政治的関心の無い人たちが、なんとなく政権交代を応援してるって感じだ。

で、どういう訳か、こちらは圧倒的に皆さん小沢支持だ。比率的には小沢対菅が82位だろうか。ところがやっぱり、ここでも同じ現象が起こった。僅か2割の菅派の方は、小沢氏の否定から始まるが、具体的に何がいけないのかが希薄で、しかし、ものすごく嫌っている事だけは分かる。

では菅氏の良いところはと言うとどうもハッキリしない。3カ月で首相を変えるのはいかがなものかと言った、菅氏そのものの評価では無い理由での支持だ。そして議論を完全にシャットアウト、私はアナタと小沢氏についてどうこう議論するつもりはない、私は小沢氏に対して不信感がある、ただそれだけだ、という。

議論する気はない、自分の気持ちはこうだと言われれば、はあそうですかとしか、言いようが無いので話はそれで終わりだ。そして、同じように別の菅派の方が言うには、小沢氏が仕組んだ先の中国大使の天皇会見は強引過ぎて怖いというもの。こちらも同じく自分がそう思うのだからほっといて欲しいと言う様子。

民主党応援団は概して、リタイヤした人が多く、利権を求めてといる雰囲気は少ない。アマチュアと言う感じだ。一方中には若い世代もいて、こちらは何か勝ち馬に乗ってやろうみたいな野心ギラギラタイプが多い。

問題はこのリタイヤ層が多いということ。それも最近のリタイヤでは無く6570歳以上の方がかなり多い。50代なんか若い方で、40代以下はほとんど見ない。だからか、とにかく固定観念が激しい。全く人の話を聞かない人が多いのだ。

菅派の方に小沢支持の話をしようものならば、敵対心剥き出しで目を三角にしてくる。もっとも、これは小沢派も同じかもしれないが、見る限りにおいては小沢派は比較的理論的なような気がしないでもない。いづれにしても、同じ党内でいがみあうなんてバカとしか言いようがない。

先ほどTVで、小沢・菅氏の新宿、大阪での街頭演説での、凄まじい小沢コールを取り上げていたが、民主党の党員・サポーターの雰囲気は、菅氏支持者が多いように思う。とにかく、頑固で、いくらTVで小沢氏が筋の通った話をしても、一度植え付けられたイメージを変える事は出来そうもない。

内側から見ると、菅氏を支持すると言うのではなく、何が何でも小沢が嫌いで凝り固まっているように見える。だから、小沢氏が弁明する検察が起訴出来なかったのだから潔白だと言う理屈も、反論が出来ないとなると、政治と金では無く必死で別の理由を見つけてくる。結論はとにかく一度嫌いになったものは何が何でもキ・ラ・イ!と言う事のようだ。

論理を飛び越えた、こうした思い込みを絶対に変えようとはしない様子を見ると、このジジイと思うが、ジジイ達が党員・サポーターのほとんどなので、党員・サポーター票を小沢氏が獲得するのは相当に困難では、と思う。

拙ブログでは政権交代の遥か以前から、一度民主党が政権を取っても怪しい民主党議員は少なからずいて内部から崩壊するだろう。そこからもう一度ガラガラポンして政界再編しかないと書いてきたが、今、再びそれを確信する。

とにかく民主党内部は危ういのだ。明確な国家ビジョンなりポリシーなり、根っこがハッキリした議員が少ない。ハッキリしているのは、天下国家よりもう少しレベルの低い選挙区対応の方針とかそうしたレベルなのが残念だ。

小沢派・菅派といっても、明確にそれぞれのポリシーに共感してと言うよりも、とにかくどっちが優勢かとキョロキョロしていて、信念での事ではなさそうなので、ほとんど当てにはならない。そんな支持なんて危うい事この上ないから、もし小沢氏が負けたら、小沢チルドレンが居るうちに、さっさと党を割って出た方が良いと思う。

どっち転んでも、菅氏の首相なんてそう長くは続くまい。菅氏が悪いとかそういうのではなく、真面目で一生懸命なんだろうが、器が違うのが気の毒としか言いようがないのだ。

以上、本日雑感にて、御免。

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コメント

Q太郎様、コメントありがとうございます。

いや~、こう言う映像があるとは驚きです。で、おほめいただき、ちと、恥ずかしス。

それにしても、世の中筋が通らなさ過ぎ。重箱のど真ん中にてんこ盛りになっている現象を見ないで、隅っこばっかりほじくり返す人が多すぎますね。

投稿: ベンダソン | 2010/09/08 20:54

いつも楽しくブログを拝見させていただいてます。
今回のべんだそん様がブログで書かれていた民主党の党員集会の映像らしきものが
山崎行太郎先生のブログにありました。出席されたのは埼玉県さいたま市で開かれた「党員サポーター緊急集会」でしょうか?声もよく通っていて、即興とは思えないなかなか素晴らしい演説でした。これからも、筋の通らないマスコミや政治家に対して厳しいご指摘をお願いいたします。声もお若いですね。

投稿: Q太郎 | 2010/09/08 18:47

この場をお借りして申しわけありません。
日経で代表選ネット調査をしています。皆さんに伝えて投票を呼び掛けましょう。よろしくお願いいたします。(私は伝える方法を持っていないので、実行力のある方、よろしくお願いいたします。)

http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C93819499E2E7E2E29B8DE2E7E2EBE0E2E3E2E2E2E2E2E2E2

投稿: 真実を伝えたい | 2010/09/06 10:20

菅総理をはじめ仙石、枝野氏には1960年代の学生運動や赤軍派の内ゲバによる血の粛清の匂いを嗅ぐのは私だけだろうか。他者の排除論理・教条主義とそれの裏腹に幼稚な甘えの論理が同居しているように彼らの言動に感じられる。オリジナル民主の正体を政権を手にして暴露した。自民党に回帰するのはごめんだが菅政権には早急にお引き取り願いたい。

投稿: 田辺 藤志男 | 2010/09/06 09:39

田村 秋生様、コメントありがとうございます。

マスコミでは報道されませんが、民主党の党員・サポーターは、良くも悪くもほとんどリタイヤ層です。

利権も絡まない代わりに、あまり真剣に考えるタイプでは無く物事、雰囲気で考えるタイプがほとんどなように思います。

マスコミのプロパガンダで洗脳された彼らのガチガチに凝り固まった小沢嫌いは、理屈が通らないので変えられそうにないですね。

やはり政界再編して若い層をサポーターに取り込むしかなさそうです。

投稿: べんだそん | 2010/09/06 08:55

読んでて、笑っちゃいました。とても参考になるだけでなく、良くも悪くも(主に「民主党」員の実態は!)それが”現実”でしょう。
この国の国民的政治レベルの「知性」の反映でしょう。
小沢氏は、その現実を”知ってる”と思いますよ。だから、彼の言った言葉として記憶に深いのは「この国民にして、この政治あり」と言ったのを、良く憶えています。
それでもなお、今回の”悩んだ末の決断”は、仮に負けたとしても「ここで、立つ!しかない」ほどの、ダラ菅に対する「政権交代潰し」への怒りと、ネット者達の熱い声援!への賭けなんだろうと思います。
僕はだから、「小沢氏出馬」が話題になってた頃から、”「民主党」を割れ!小沢派を引き連れ、他党の賛同者と新党を作り(誰かが言ってた)「与党政権内の批判派グループ」として”政界再編”を仕掛けるべき、というのが僕の主張です、勝っても負けても。
議論できない、60・70代の頑固おやじ(僕もその内の一人か?小沢支持)とその上で支えられてる権力亡者のダラ菅&仙石らと”同床異夢”でまともな政権運営ができると思えない、前原が居ること事体、僕には反吐が出る思いなのだから。


投稿: 田村 秋生 | 2010/09/06 04:03

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