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2011/05/25

事実を180度反対に印象付ける読売に呆れる

よく開いた口が塞がらないと言うが、この読売の記事にはたまげた。先ずは予断無くお読みいただきたい。

http://www.yomiuri.co.jp/feature/20100806-849918/news/20110524-OYT1T01325.htm

<引用開始>

水谷建設元会長「5000万円は私が手配」

 小沢一郎民主党元代表(69)の資金管理団体「陸山会」の政治資金規正法違反事件で、同法違反(虚偽記入)に問われた元秘書3人の第13回公判が24日、東京地裁であった。

 公共工事受注の見返りに同会側へ裏金1億円を提供したとされる中堅ゼネコン「水谷建設」(三重県)の水谷功元会長(66)が弁護側証人として出廷し、1億円の提供を事前に了承していたと証言した。

 水谷元会長は、国土交通省発注の胆沢ダム(岩手県)建設関連工事の受注業者は、下請けの水谷建設も含め、入札前に談合で内定していたと説明。「予定通り受注できるよう、小沢事務所側に了解させるため」、陸山会の元会計責任者・大久保隆規被告(49)と親密になるよう川村尚元社長(54)に指示したと述べた。

 その後、川村元社長から2004年9月頃、受注の了解を得た見返りとして、大久保被告に1億円を提供することを打診され、了承。このうち、川村元社長が翌10月に同会元事務担当者・石川知裕衆院議員(37)(起訴)に渡したとされる5000万円については、「すべて私が手配した」と述べた。

20115250302  読売新聞)

<引用終わり>

この記事、さらっと読めば、「へーそーだったのかあ、やっぱり5000万円が小沢に渡ってたんだあ。」で終わるだろう。でも「弁護側証人として」なので、頭が混乱してしまう。どう考えても検事側証人だろう。じゃなかったら、証言内容の記事が間違ってるかだ。

で、どーにも理解不能なので、他社記事を探してみたら毎日がヒットした。こちらをご覧いただきたい。

http://mainichi.jp/select/seiji/news/20110525ddm041010129000c.html

<引用開始>

陸山会事件:「裏献金手配した」 水谷建設元会長「提供は不明」--公判

 小沢一郎・民主党元代表の資金管理団体「陸山会」の土地購入を巡り、政治資金規正法違反(虚偽記載)に問われた衆院議員、石川知裕被告(37)ら元秘書3人の第13回公判が24日、東京地裁(登石郁朗裁判長)であり、小沢事務所に計1億円を裏献金したとされる「水谷建設」(三重県)の水谷功元会長(66)が証人出廷した。元会長は裏献金について「私がすべて手配した」と述べる一方、焦点の04年分の5000万円が小沢事務所に実際に提供されたかどうかは「分からない」と証言した。

 証言によると、同社は04年、胆沢ダム(岩手県奥州市)の関連工事で下請けJV(共同企業体)の幹事となることを目指していた。元会長は川村尚前社長(54)に対し、元公設第1秘書の大久保隆規被告(49)への陳情を指示。「大久保さんと合意できた」との報告を受けたため、最初の5000万円を用意したという。

 ところが、同社は下請けにはなったが、幹事にはなれなかった。また、5000万円の提供先は大久保被告だったと前社長から報告されたといい「事件が明るみに出て『石川議員に渡した』(と前社長が供述した)と知り、びっくりした」と述べた。

 公判には、04年10月15日に裏献金の授受場所とされる東京都内のホテルに前社長を送ったとされる元運転手の男性も出廷した。

 検察側は、虚偽記載の背景に同社の裏献金があったと主張。4月に証人出廷した川村前社長も、04年10月15日に都内のホテルで石川被告に、05年4月に大久保被告に各5000万円を渡したと証言したが、両被告は受領を全否定していることから、弁護側が元会長らを証人申請していた。【野口由紀】

毎日新聞 2011525日 東京朝刊

<引用終わり>

ご覧の通り、毎日の記事では180度反対の事が書かれている。先ず、見出しからして全然違う。

■読売:水谷建設元会長「5000万円は私が手配」

■毎日:陸山会事件:「裏献金手配した」 水谷建設元会長「提供は不明」--公判

毎日の見出しは、「裏金手配したが献金したかどうかは不明」と言う内容だから記事が嘘でない限り事実を的確に要約している。対して読売のそれは、「5000万円手配した」で終わっており記事の内容もそうなっているから、厳密にはウソでは無いがこれではチンピラ詐欺師だ。

念の為、論点は何かを確認したい。それは言うまでも無く「5000万円が渡ったか」なのだ。つまり、5000万円を渡すならば手配するのは当たり前、手配云々は、前段の修飾語に過ぎない。「手配した」の証言の意味は水谷建設の思惑や意思の証明であって、論点に対する証拠にはならないのだ。要は、手配したかどうかなんてことは、5000万円が渡されて初めて事件を脚色する、どーだって良い事。

証言があらわした事実は、「水谷建設は賄賂を渡そうと思ったけど渡さなかった」ということだ。毎日の記事を要約するとこうなるが、読売はそのうちの「水谷建設が賄賂を贈ろうと思った」部分だけを取り出して、肝心の事実を全く書いてない。

これが公器のすることだろうか。毎日の記事を読んだ後、改めて読売の記事を読みなおすと、

事実の一部だけを抜き出して書いているので、厳密には読売はウソを言ってない事が分かるが、そこまでしなければ事実を確認できないなら、読売の記事は存在自体が、読み手に無駄な労力を強いるだけの無意味なものだ。

これでは読売の記事は詐欺みたいなものではないか。昔インチキ消火器売りが、「消防署の方から来ました」と言って、あたかも消防署が売ってるかのように装う詐欺が横行した。インチキセールスマンは消防署の方向から来たと言っただけで、消防署の職員とは言ってないと屁理屈をこねていたが、読売の記者の倫理観はそんなもんではないだろうか。

新聞は公器である以上、別に、小沢氏側を擁護する必要はない。事実を出来るだけ正確に書くことが使命であるはず。そして人間である以上、多少の感情や思惑が入り込むのも仕方ないと思うが、ここまで、事実を180度違う方向に印象付ける報道の仕方は、読売新聞社の品位を汚すばかりではないか。

もし記者が、小沢氏サイドが本当は悪いヤツらで、なかなか尻尾を出さないから正義感で書いたのだと言うのであれば、それは正に目的のためには手段を選ばないやり方であり、思い上がりもはなはだしい。

新聞社に、何らかの主張・考えが有ってもよいし、むしろそうあるべきだとも思うが、ならばまず事実を正確に報道した上で、その事実に対する意見として書くべきであって、事実そのものを歪曲するようでは話にならない。

そして、この記事では、厳密には歪曲ではなく、読み手に錯覚を起こさせる書き方なので、もっと性質が悪い。だから、反省しろと言ってもムダかもしれない。個人的に知っている読売記者は、こうした印象では無いだけに残念だ。

     補足:

●事実・・・念の為言うと、証言が真実だとするとこの公判で明らかになった事実は、

     水谷建設が実行するかどうかはともかく責任者が心の中で思った事=5000万円の裏献金

     実際に実行されたかどうか=責任者知らない

●問題点

他人が賄賂を贈ろうと思っただけで実際には貰ってないのに罪に問われるならば、誰もが犯罪者になる。

【例】

Xは、Yに賄賂を贈ろうと思い貯金を下ろしたが、メリットが無いので止めた。なので渡したはずの場所に行った記憶も承認もいない。⇒Xが賄賂を贈ろうと思ったので、Yを起訴する。

XYは誰を代入しても良い。答え=ニポンこわい。

本日これにて、

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コメント

○高橋元子様、今週全ての記事にコメントいただき、ありがとうございます。
まとめてのレス、ご容赦ください。

ひょっとして高橋様は、その道の博士号をお持ちの方ではと推察しますが、そうした事はさておき、論理的に騒げる方かと思います。
なので、集団ヒステリーとは別に、良かったら、共に冷静に騒ぎましょう。
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○しま様、コメントありがとうございます。
同じくまとめてのレス、ご容赦ください。

おっしゃる通り、こうした事の責任は、見抜けない我々国民にありますね。
民度が低いと言ってしまえばそれまでですが、一人ひとりの知性レベルは世界一だと思うのに、何故か全体の意思決定になると恐ろしく民度が低い。ホント不思議です。

今日、これから記事を書きますが、海水注水問題なんて、その典型、相当の識者までが呆れるほどの低次元に泣きたくなります。
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投稿: ベンダソン | 2011/05/27 11:37

欧米のマスコミは、刑事裁判に予断が入ってはマズいから、裁判中はごく簡単な経緯しか報道しないそうです。
それと、まったく正反対なのが日本のマスゴミ。

つまり、日本の裁判官が、その予断にひじょーーーに左右されることを何より知っているということです。

どちらも(もっといえば、それらを見抜けない我々国民も!)ほんとしょうもない輩というしかありません。。。

たいへん失礼いたしました。

投稿: しま | 2011/05/26 23:24

さすがアメリカの御用新聞と呼ばれる読売だけありますね。

投稿: 高橋元子 | 2011/05/26 17:24

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