病院破綻の謎?
何らかサービスなり物を提供して、対価を得る経済活動の事を正式に何と言うのかはよく分からないが、まあここでは商売と言うとすると、商売が成り立つか成り立たないか、その最も分かりやすい判断材料は提供するサービスや物が売れるか売れないかだろう。
いわゆる行列のできる○○だ。行列のできる○○イコール商売繁盛、これ誰にも分かる理屈だろう。但し、売れても客が対価を払わなければアウトだし、客がいっぱいいて人々がそのサービスや物を欲していても買ってくれなければ成り立たない。結果、倒産となる訳だ。
こんな事ことさら言うまでも無いだろう。だから客がいつも列をつくっている商売ならば、フツーは商売繁盛な訳で、そんな状態で経営が破たんするとすれば、稼いだ金を無駄使いするような放漫経営の場合だ。
で、前からとても不思議だなあと思っていた事があって、それは病院の経営難ってやつだ。何が不思議かと言うと、医療報酬は全国一律に決まっていて(保険適用の場合)、さらにはどこの病院も患者で溢れていて、経験的に待ち時間が無い病院には御目に掛かった事が無い。つまりどこも客が列をなしているということ。それで商売が繁盛しないってどういう事?
一般に経営破綻するのは○○市立病院とかいう公立病院が多いように思うので、これも不思議。だって、特別に私立より診察料が安いわけでもないし、公立ならばキチンとした監査を受けるから、理事長なり誰かが、稼いだ金を使いこんだりなんていう放漫経営も無いだろう。
特に良く聞くのが、地方都市での公立病院の経営破たんだ。人口が減って、商業も衰退しているような地方都市が舞台で、いかにも街が衰退しているから病院も経営難になるみたいに思いこんでしまうけれど、その街が衰退しようがしまいが、人口が減ろうが減るまいが、患者がいなくて閑古鳥が鳴いているならともかく、患者がいる限り病院の顧客は、いる訳で何故経営難になるのか不思議だ。
それとも、地方都市では、患者が少なくて、医者はする事が無くて遊んでいるのだろうか。まあ、それなら経営難葉避けられないだろうな。でも、先に述べたようにそんな実例ホントにあるんだろうか。
財団法人地域活性化センターのHPを見ると、自治体病院では医師の待遇が悪くて医師不足とか、医師以外の看護師や技師、事務職スタッフの給料水準が民間より圧倒的に高いと言った事が書かれている。これが事実とすれば、あらら、放漫経営じゃないか。
あれ、でも、やっぱりなんかヘン。もしそうならば、民間病院が取って代われば良いではないか。しかし良く聞くのは、自治体病院が破たんすると地域の医療が崩壊するという話だ。つまり公立病院が撤退してしまうと地域に病院が亡くなってしまうという。そしてTV等では、途方に暮れる患者が映し出される。
ところが、そういう事態になるという事は、客である患者が列をつくって待っている訳で、釣りに例えれば、正に入れ食い状態だから、どーにも何故病院経営が成り立たないのか不可解なのだ。
念の為財団法人地域活性化センターのHPをさらに探ると、「過剰に患者数を見積もったことから病床が埋まらず、ガラガラという病院も多い。」とある。しかし、患者がいなくて途方に暮れる病院なんて、後述する例以外に見た事が無い。
実際に私が最近体験した例だが、秋田県のある都市で親戚を入院させようとしたら入院するまでもないと、断られた。これについては、地方では今にも死にそうな患者を沢山控えているから、そちらを優先し、都会のようにそう簡単には入院させないのだと、別の病院の医師から聞かされた。
本当に過疎地域で、患者云々以前に人がいないならともかく、実際に医師不足が言われている地域では、やはりどう考えても、供給より需要が上回っているのだから、病院の経営環境は悪いハズが無いと思うのだ。客の方から足を運んできて、おまけに列をつくっている業種なんて病院以外に思い付かない。
とは言うものの、近くに、入院したら絶対助からないという雰囲気を醸し出している、実に怪しい病院が有ったが、ほどなく閉鎖されたと聞いた。いくら客が行列をつくる業種といえども、不潔だったり、病気が治らない病院ではさすがに患者は来ないだろうから、ま、つぶれるだろう。
でも、つぶれる病院が皆そんな病院とも思えないから、病院の経営難と言うのは、考えれば考える程不思議だ。本日これにて、
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