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2012/08/27

領土問題はすべてが特殊解

このところ、政権末期の民主党政権を狙いすましたかのように、竹島・尖閣問題が浮上してきたが、時期が同じせいか、国民のナショナリズムが高揚し、一部には紛争も辞さないような雰囲気さえあるようだが、はたして同列に考えて良いものか、いささか疑問に思う。

 

特に韓国李大統領の挑発的言動には大多数の国民は怒りに燃えているし、その延長で、尖閣への香港活動家上陸への処分が弱腰ではないかと非難されているように思う。かく言う私もその一人だった。

 

だが、落ち着いて考えてみれば、領土問題という事でひとからげに考えるならば、北方領土も同じように考えなければおかしい。だってアチラも首相が乗り込んできて、日本を挑発する発言をしているのだから。

 

にもかかわらず、竹島と尖閣に国民の関心が集中しているのは、この2の問題がほぼ同時に起きた事もさることながら、相手がかつて日本が侵略した同じ極東アジアの国であり、ロシアとは違うと言うのが潜在意識に有るからではないだろうか。

 

だが、中国と韓国は別の国だ。彼らが一致団結して、日本に対峙してるわけではない。それぞれの国がそれぞれの国益と事情で動いているのだから、日本にとって問題なのは皆同じであり、それぞれ事情が異なる別の案件ではないか。

 

であれば当然に、我々日本人の考え方や対応も当然に異なってくるはず。そう思い直して考えてみると、尖閣は日本が実効支配している点で、竹島や北方領土とは全く違う。領土問題はすべてが特殊解なのだ。

 

このまま、仮に100200年たったらどうなるかと考えれば、国際司法裁判所に提訴されたとしても間違いなく、尖閣は日本の領土だろう。黒白猫論で経済発展の実利を取った鄧小平氏の問題先送りの決着は、深い思慮に基づくものだったように思う。

 

確かに、ナショナリズムを鼓舞する観点からは、歴代政府の尖閣に対する政策は手ぬるい感を禁じ得ないが、国家間の争いに武力を行使できない我が国の政策としては、他に選択肢が無いと思いいたった。

 

つまり、弱腰と言われようが何と言われようが、粘り強く既成事実を積み上げ、時とともに解決するしかないのではないだろうか。勇ましいナショナリズムを振りかざすのは、実効支配されている竹島や、北方領土ならいざ知らず、現に実効支配している尖閣でそれをやって、いったいどんなメリットがあるのだろうか。確かに気分はスカッとするが、その後は?

 

このままエスカレートしていった場合、韓国とは国交断絶しても何とかなるだろうが、対中国は、そうはいかないのでは?腹をくくってどうにかなるレベルとは思えないから、結局、つばぜり合いを続けながら、時間稼ぎするのが最良な気がする。

 

孫子の兵法を読むと、戦わずして勝つのが最上の策とされているが、そういう事ではないのか。勇ましく敵をやっつけるのは、実に気分が良いが、ガキの喧嘩ではないのだ。また、竹島問題と違い、中国政府は別に日本人全体を侮辱したり挑発したりしてないから、屈辱に耐えているわけでもない。

 

東京都が尖閣を購入する、あるいは国が買う云々は、日本の国内法に基づく所有権の移転にすぎず、領有とは何の関係もないので、中国がとやかく言う問題ではないと突っぱねられると思う。

 

ただしこんな話、相手がある事なのでどこまで通用するか、相手が弾けるまでは刺激しないという観点に立てば、どの辺で手仕舞いにするかが問題だろう。ならば中国が、こちらを見ながらチョッカイ出すように、日本もお暗示スタンスで臨めばいいと思う。

 

最後にいつも感じる疑問を一つ。よくアメリカは尖閣問題で日本を守ってはくれないという話が聞かれる。日中2国間の国境問題に関与しないという点ではその通りだろうが、このロジックを武力衝突した場合にも、持ち込み、日米安保条約は役に立たないという言う専門家が少なくないが、正直、この理屈が理解できない。

 

最終的にもし、日中間での武力衝突が拡大していって戦争状態となったとき、アメリカが日本を助けないなら、もともと何のための極東防衛なのか、中国は一国二制度で発展したが、今も共産国なのだ。重箱の隅を穿り返して、専門知識で、どうだ!とばかりに解説してくれるけれど、重箱のど真ん中にてんこ盛りになっている事を忘れている気がして仕方ない。

本日これにて

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