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2015/11/15

◆テロに屈した国家

パリでの同時多発テロは実に痛ましい事件だ、テロに国家が屈するなんて有り得ないのに後を立たないのは腹立たしい限りだ。

 

ところでテロに屈した国家は、洋の東西、過去から現在まで原則存在しないはずだが、私の知る限り1国だけ存在する、それが我が日本国だ。日本赤軍が起こした75年のクアラルンプール事件77年のダッカ日航機ハイジャック事件がそれ、超法規的措置と称して、テロリストの要求に全面的に応じ、世界中から非難された。

 

最初の事件で味をシメた日本赤軍は2度にわたり人質を取り交換を求め、要求を100パーセント達成した。時の政府は最初の事件では三木武夫内閣、2度目は前例を踏襲した福田赳夫内閣という二つの政権だから、これはもう国家としての方針ということになり、3度目も4度目も踏襲するしかないだろう。

 

暴力等を背景とするテロリストの圧力に国家が屈し、法律に反して相手の不当な要求を受け入れるということは国家自体が法律をないがしろにし犯罪者に屈するという事にほかならず、本来民意によって合意された法律を国家が無視し、また法治国家としてはあってはならないはずの法の尊厳を踏みにじることになる。

 

クーデターでも起きない限り、普通の法治国家ではこういうことは先ず起こりえないだろうが、我が日本国では、人命は地球より重いとか言って、起きてしまった。最近ではあたかも国家存亡の危機であるかのように主張し憲法違反の安保法制を成立させてしまったから、原理原則に無頓着で目の前の問題解決を優先するのは我が国の恥ずべき特徴だろう。

 

イスラム国は、日本国と日本人を敵視すると宣言しているのだから、フランスだけではなく、日本国や日本人を標的にしたテロが起きてもおかしくはないだろう。これまでの日本人が標的にされたテロは、個人が対象だったから日本政府は自己責任とか言って見殺しにしてきたけれど、複数の日本人が狙われた場合どうするのだろうか。

 

少なくとも2度の超法規的措置の実績があるのだから、当事者の家族は当然に前例踏襲を求め、お役人たちも前例踏襲で責任逃れをするだろう、過去の例に反して人質に犠牲が出れば袋叩きに遭うことは間違いないからだ。

 

集団的自衛権行使で、中東あたりまで派兵しトンパチを始めたならば、日本人がテロの標的となる可能性は飛躍的に高まり間違いなく実行されるだろう。そうした時一般論で考えれば、テロの実行犯が何より非難されるべきだが、そもそもそうしたテロを誘発する国家行動に正当性が希薄ならば、冒さなくて良い危険を冒したとして日本国政府は批判されてしかるべきだろう。

 

仮想敵国を個別的自衛権で対抗すべき中国・北朝鮮としながら、集団的自衛権行使を憲法を無視してでも必要とした論理矛盾は正にそれだが、原理原則に無頓着で、目の前の事に眼を奪われる国民性からして、日本人狙いのテロが起きたときは勿論、集団的自衛行動で犠牲者が出たとき、日本は一気に集団ヒステリー状態に陥り、政権が危うくなることは火を見るより明らかだろう。

 

それを避けるには、そうした事態が起きる前に完全に言論を封殺できる独裁政治を確立するしかないと思うし実際今や言論の自由はかなり怪しくなってはいるが、完全な言論封殺が現在の選挙制度やインターネットが普及した中で出来るだろうか。結局のところ、安保法制は成立したものの、日本人がテロの標的になったり犠牲者が出たとたん、政府はどのような対処をしようが批判されるしかなく、この先、自民党の屋台骨を揺るがす両刃の刃ではないかと思う次第。

 

今は、アメリカ様のご機嫌を取れて良かったと思ってるかもしれないけどね、その先が真っ暗じゃないのかなあ。

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